◆不動産投資の目的

 みなさんが不動産投資をする目的は何でしょうか?

 

 私が2007年に不動産投資を始めた目的の1つが、「自由」を得ることでした。コラムを読んでくださっている方にもいらっしゃるかもしれません。

 

 毎朝痛勤電車に揺られながら、「お金に縛られるサラリーマン人生から脱却したい!」と思ったことがきっかけの1つです。

 

 それから5年後の2012年にはサラリーマンをやめました。まだまだではありますが、今ではそれなりに自由を獲得しています。

 

 残債はみるみる減っていき、「銀行へ返済できなくなったらどうしよう・・・」という物件購入当初の心配はほぼなくなりました。キャッシュフローもそれなりに出ています。

 

 少なくとも妻に奢らされる2人で5000円のランチ代には躊躇しなくなりました笑

 

 「自由」という言葉良いですよね!

 「経済的自由人」って良いですよね!

 「お金に縛られない」って良いですよね!

 

 でも、本当に自由になりたいですか?

 

 

◆自由は振れ幅が大きい人生

 「いやいや、ななんころさん、そりゃ誰だって自由になりたいでしょ!?」とあなたは思われるかもしれません。

 

 たしかに「自由」を得た人生は、毎日が充実しています。

 

 毎朝痛勤電車に乗る必要もありません。理不尽な会社や上司の命令に渋々従う必要もありません。目覚まし時計に起こされずに、いつまでもゆっくりと寝ることもできます。

 

 自由を得る人生とは、かなり”振れ幅”の大きな人生になります。振れ幅が大きい分、苦しい時もありますが、良いときは「幸せ〜!」と感じる度合いも大きくなります。

 

 一方で、サラリーマン人生の方が圧倒的に振れ幅が少ない。

 

 これ悪いことかというと、そんなことないですよね。毎日は安定しています。少なくともサラリーマンとして働く限り、とりあえず会社に行けばお給料をもらえます。

 

 また、毎日ランチ代500円と決められていれば、選択幅が少なくなります。選ぶの楽ですよね。限られた選択肢の中で選ぶのもまた楽しかったりもします。

 

 過去に2度ほど独立起業しては結局サラリーマンに戻った父が、よく言っていました。「いや~、サラリーマンの方が楽だぞ」と。

 

 

◆自由は選択の連続

 また、自由であるということは、逆に言うと、すべてのことを自分で選択していかなければなりません。

 

 これ、一見すると良さそうに聞こえて、実は重たいです。

 

 たとえば、私はサラリーマンをやめて、ある程度の自由は得ました。「働かない」という選択もできますし、「働く」という選択もできるようになりました。

 

 ただ、「働かない」という選択をしたとしても、「じゃ、働かなくて毎日何をするんだ?」という問題が生じます。

 

 好きなだけ映画を観て過ごす、旅行に行く、子供と遊ぶ → だいたい1年で飽きます。

 

 私は子供の寝顔だけ見て過ごす毎日だったサラリーマン時代「サラリーマンをやめて、子供との時間をもっと大切にしたい」と思ってました。

 

 でも、今ではもう子供たちは大きくなり、今では親と一緒に行動するのすら嫌がります(苦笑)

 

 「残りの人生、何をする?」

 

 これが無いと、選択肢が無数にあるために自由な人生は逆にすごく苦痛なものになってしまうかもしれません。

 

◆自由は考えようによっては辛い

 日本語の「自由」という言葉は、福沢諭吉がliberty(freedomという説もあります)を、「自らをもって由となす」と訳したのがその始まりだと言われています。

 

 つまり、自由とは、他人に与えられたものではない「自ら(の意思や考え)」を、「行動の由(理由)」とすることを意味していると捉えることができます。

 

 ここで重要なのは、自由は「自ら」があってこそのものということです。「自ら」が無い自由はすごく辛いんです。。。

 

 振れ幅の少ない安定した人生をゆくのか?

 振れ幅の大きな人生をゆくのか?

 

 選択する悩みから開放された人生を選ぶのか?

 悩みながら選択していく人生を選ぶのか?

 

 私は必ずしも「自由」を目指す人生が良いとは思っていません。自由が辛くなってしまう人は、サラリーマン人生の方が幸せという人もいると思います。

 

 すべてはあなたの自由だと考えている次第です!

 

◆編集後記

 学生の頃、家出をしました。

 

 盗んだバイクでは走り出しませんでしたが、「学校に行かなくてもいい」「何時間でもゲームでできる」「うるさい親はいない」誰からも縛られない自由な毎日です。

 

 しかし、お金も無いですし、あまりにもやることがなく退屈過ぎて、結局2日で家に戻る羽目になった15の夜です。(これ、今の若い人には分かるかな・・・!?笑)