北国の大家です。
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<オータムフェスト in 大通公園>
お肉じゅっ丁目(10丁目)、いざ尋常に。
10月最初のコラムは、割と批判が集まりやすいFIREを取り上げます(汗)。
最近、FIRE関連で興味深い調査リポートを発見しました。
単身世帯化の日本経済への影響
FIRE願望と結びつくと人手不足は深刻化
2024年8月29日
出典:みずほリサーチ&テクノロジーズ
本コラムの「引用」と記載する箇所や図表は、上記リポートの引用です。
上記リポートは「単身世帯化の日本経済への影響」でWeb検索すると、トップに表示されるはずです。
今回はこんなテーマでお伝えします。
<アジェンダ>
1-人はナゼ働くのか?
2-深刻な人手不足
3-FIRE(議論・異論は多い)
4-FIREと労働力
5-なぜ人々は結婚しないのか?
6-単身世帯の増加
7-まとめ
今回はFIREの分析以前に・・
筆者(エコノミスト)の前提が面白い「やるな!」と思った箇所を紹介します。
その後、目から鱗のリポートに、私なりの感想を添えてみます。
1-人はナゼ働くのか?
FIREは労働を辞める(リタイア)ことです。
本リポートでは、最初に労働を定義します。
引用>「労働とは専ら金銭を得るための手段であり、労働自体は嫌なことである」と考える
引用> 労働自体に「やりがい」を感じる人も少なからず存在するのだろうが、話がややこしくなるので、ここではざっくりと「労働にやりがいはない」と仮定する。
引用>「人生所要金額」が貯まった時点で労働者はリタイアし、非労働力化する
うーむ・・労働はイヤな事であり、労働にやりがいはなく、人はカネの為だけに働くって事ですね。
こんな定義を置かないとFIREは語れないって事だと思いますが、バッサリ切り落とす感じで
潔さを感じました!
(異論・反論も多いでしょうが)私は、割と納得しました。
別の事例で考えると、コロナ禍にアメリカは国民に対して複数回(3回?)のコロナ給付金を支給しました。
更に失業保険が手厚かったこともあり、一部の労働者はコロナ給付金・失業保険が尽きるまで働かない状況が発生しました。
当時の商務省も「受給者の4人に1人が働くより有利な状況」と指摘しました。
って事で、私はリポートの前提を受け入れましたよ!
2-深刻な人手不足
リポートを要約するとこんな感じです。
・生涯未婚率の上昇が労働力率の上昇要因
子育てが減るので、若者はフルパワーで労働する、といった可能性を指摘しています。あくまで若者ってことです。
・「人生所要金額」の低下、50~60歳の労働力が低下
生涯未婚(一人暮らし)なら、ファミリー世帯に比べて人生に必要なカネが少なく、老後資金も一人分なので、割と早めにリタイアするよね!?って事です。
・人手不足の加速要因
従来は人口減少による労働力の減少を、女性・高齢者の労働参加でなんとかしてきた。
今後の労働力の減少は、単身世帯化+FIRE化が加わり一段と深刻になるって分析です。
ここでFIREが登場しました!
FIREへの憧れが、楽待村では現実的な事として実践大家コラム・編集部記事で語られています。
3-FIRE(議論・異論は多い)
私を含めFIREコラムの反応って、論点を整理すると、こんな感じだったかなと。
・FIREの定義って間違ってない?
私もサイドFIRE、バリスタFIREなど、幅のあるFIREの定義には準拠していると思いますが・・
実感は、労働者から(人を使わない、ある意味で自由な)経営者・事業家になった感じです。
事業の推進には、妻の協力も大きいです。
妻へは最大級の感謝をしています。
・FIREって意味あんの?(やりがいないよね)
幸福論とでもいうか、自分で人生を再定義する的な作業は発生しますよねー。
サラリーマンは目標・アイデンティティを含めて、多くの物を会社から受け取っていたと気づきますねー。
私も会社には本当に感謝しています!
・FIREするための手法
定年前(60歳以下)の専業大家の手法を学ぶ感じでしょうか。
私への相談者では(65歳で1棟目という方もいましたが)、40~50代のFIRE志望の方が多いです。
私に相談されるので、当然とも言えます。
高齢者の労働参画が叫ばれる昨今、60歳で専業大家になるのもFIREかもって思い始めました。
60歳の定年退職後に専業大家になるって目標設定すら、FIREかもしれません(汗)。
4-FIREと労働力
一つは人口減+高齢化+単身世帯化に、第4の要素であるFIRE化を加えると、労働力率が更に下がるってことです。
減少率で見るとこうです。
出典:みずほリサーチ&テクノロジーズ
減少する労働力の減少人数で見るとこうなるようです。
出典:みずほリサーチ&テクノロジーズ
FIREを目指す人が増えるので、減少幅が広がるとしています。
個人的な見解をつらつらと書いてみます。
投資には資産・勉強・経験が必要です。
不動産・金融など、投資を好きになれる人で、根気よく継続できる人・・が一定数いてFIREしているかもな―って思います。
言い換えると、資産家・地頭がいい努力家/情熱家なんかは該当しそうです。
このグラフを、あり得る未来だと感じたって事です。
5-なぜ人々は結婚しないのか?
このレポートでは、こう締めています。
①若年層の賃金引き上げは進展している
②婚姻数は減少の一途をたどっている、とした時・・
↓
③「所得」から「結婚・出産」への因果関係がそれほど強くない
私の要約:カネがないから結婚しない訳ではない
+
④なぜ人々は結婚しないのか?子を持とうとしないのか?
私の要約:カネがあっても以前に比べて、結婚・出産しないのは何故?
このリポートでは、日本・韓国は豊かになるにつれて出生率が低下しているとしています。
私はまさにこれが大きな理由かなと思っています。
具体的に終戦直後と比較します。
ア.医療の発達
終戦後は、乳幼児の死亡率が高かったため、今よりも多くの子供を産む必要があった。
イ.稼ぎ手
戦後の焼け野原からの復興では、農業・手工業の人手が必要で、子供は重要な労働力だった。
貧しい時代だったので、子供が多いほど豊かになる。
ウ.老後の支え
終戦直後は年金制度が整備されていなく、核家族化される前だったので、子供に老後の面倒を見て貰おうと考える人が多かった。
アイウが今では逆になりました。
一言で言うと、
豊かになったから子供が要らない
と考える人が増えたのかなと、個人的には思っています。
6-単身世帯の増加
単身世帯の増加に関しての予測です。
出典:みずほリサーチ&テクノロジーズ
不動産に目を移すと、人口減少・単身化が同時に進むなら、賃貸需要の減少は(人口減少のスピードに比較すると)鈍化しますよね。
年齢ごとの分析はこうでした。
出典:みずほリサーチ&テクノロジーズ
FIREを含む中高年の単身世帯の増加って・・、築古の1R・1DK物件に需要が集まる感じでしょうか。
7-まとめ
今回のリポートを読むと、人口減少・FIREで単身化が進み、2050年には単身世帯が5%上昇するされています。
FIRE民は仕事を持たないので、東京などの都会に住む必要がありません。
FIRE民は生活コストの低い(家賃が安く、物価も低い)インフラの整った地方都市に移住する方が多いと言われています。
札幌という地方都市に住む私たちにとっては、エリアの未来予想をする際に少しインプットしても良い情報かなと思いました。
とにかく興味深いリポートでした。
皆様も一度読まれてはと思います!
今回のコラムは如何だったでしょうか?
私達夫婦はコラムを通じて初心者の方に、不動産投資に取り組む際の「情報」と「勇気」を届ける事をテーマとしています。
我々の実践行動が、少しでも皆様のお役に立つ事を願っています。
―以上です―
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