皆さんこんばんは WINWIN大家です。

春先に税務調査に入られた話題を書きましたが、またも入られてしまいました。今春の税務調査の総括もコラムに書けてないのに早すぎます・・・

今回は約20年前に設立した会社が調査対象です。住宅会社時代に水面下に設立し、今でも運営している会社です。

顧問税理士さんによると今度の税務調査官は手ごわい部署に所属されているとのこと。税務署は毎年7月に人事異動があるらしく、この時期に調査に来られるなんてやる気満々なのではないかと今から思いやられます。

お金が出ていくばかりですが、多額の損失を被ってしまった取引業者破綻事件の続きを書いていきます。

💀建築業者破綻💀

目次

1.好事魔多し

2.カオスな世界が幕を開ける1本のLINE 

3.破綻されたAさんにお伝えしたいこと  

        

4.前兆                 ⇦今回ここから

5.当日中に手を打ったこと

6.リフォーム中断物件が多数発生

7.工事中断物件対策

8.損失額

9.教訓

10.今後の展開

11.まとめ

4.前兆

今後新築計画をされる方々には是非肝に銘じてて欲しいです。

とってもありがちですが、前受け金を求められるのです。支払いを求められる時期が、徐々に前倒しされ始めます。

皆さまご想像の通り、中間金⇒着工金⇒着工前、かつ請求される額のウエィトが手前に移ってきます。

ただ、私だってこつこつと30年近く不動産投資を行い、頭の中ではそんな相手は経営状態がやばいと理解してます。

しかしながら、私が陥った心理状態が2点あります。

まず1点目  

「輸血(資金投下)を止めると心肺停止になってしまうのでは」という恐怖感です。

バブルやリーマンショックの頃に、潰すにつぶせないゾンビ企業が大量発生したことがあります。自分には縁のない話だと思ってましたが、まさに自分も同じことをやってるじゃありませんか(;´Д`)

2点目    

破綻されると大損害が出ることから「潰れるわけがない」という根拠なき正常化バイアスが発生してしまいました。内心、状況がまずいのは十二分にわかってても、その予測から目を背けてしまいます。信じたいのです。

だんだんその業者の経営悪化とともに周囲から「あの業者は危険だ」と忠告は受けますし、実際下請け業者さんへ支払い遅れの情報が耳に入ります。(仕入れ業者が変わり始めると倒産の前兆というのはその通りです。)

心理状況としては積水ハウスの地面師事件に似通ってます。あの事件も末期は関係者は騙されてる胸騒ぎがしても、危険シグナルから目を背ける心理が集団の中で働いてました。

5. 当日中に手を打ったこと

前回コラムでも触れた通り、関係者から大量にラインやメール、電話が殺到しました。その押し入るクレームや困惑の波に対応しながらも、並行して手を打っていきました。

・工事引継ぎチームを確立

信じていたとは言え、いよいよリスクを予感し始めていたことから、数カ月前から別動隊(大工、電気工事、クロスなど)を発足しており、ファミレスに集合してチームを作ってました。

そのチームを取りまとめる監督さんも依頼しており、事件発生後には監督と各現場を廻り、現状把握。順次中断している現場に入っていただき、それにより工事中断はほとんどありませんでした。

6.リフォーム中断物件が多数発生

放置された現場の一例をご紹介します。

玄関ドア移設後の壁補修と玄関庇設置が未実施・・・

先に何百万も払ってます・・・

キッチン前の壁に板を貼っていただけるはずでした・・・

塗装の着工金100万近く払ってましたがまだ何も・・・

この産廃ボックスどうすれば・・・

このまま逃げられても困ります・・・

 

 

 

まだまだありますが、写真をアップする度に思い出して憂鬱になりますので、この辺りにしたいと思います😞

今日現在、いまだに当時の職人さんは行方不明です。

放置されていた物件は順次工事を進めていますが、まだ手つかずの物件もあります。

起きてしまったことは仕方ないです。

現状に対して憤ったり嘆いたりしても無駄ですし、そこに時間と労力を費やす暇があれば、損失分について稼ぐ方法を考えた方が早いです。

皆さんのお付き合いされてる業者さんにも前兆はないでしょうか?

資材高騰や人手不足の今の時代、建築業者の倒産は増えてます。私の二の舞にならないよう、どうかお気をつけ下さい。

ではでは。

追伸

以前勤めていた住宅会社の建築坪単価が100万を軽く超えてます。

私がいた頃の倍以上の坪単価です。ここまで来てしまうと、当時ある程度有効であった熱意や努力だけでは厳しいですね(^^;