◆金利を下げる作戦

 「住宅ローンの金利引き下げ交渉」について、シリーズでお届けしています。今回は第4回目。

 

 #165 -0.75%ダウン成功!住宅ローン金利引下げの交渉方法(3)

 

 自宅を購入した時の住宅ローンの金利は、1.475%と住宅ローンとしてはかなり高めの金利設定でした。そのため、「金利をどうやって下げるか?」が喫緊の課題だったんです。

 

 ただ、単純に「金利下げてください」と言っても、「できません」と断られてしまうだけですよね。何かしらの作戦が必要になってきます。

 

 そこで、「金利引下げ大作戦」と名付けて、ステップを考えて戦略的に交渉を進めていくことを考えたんです。すると、最終的に金利を大幅に引き下げに成功することができたんです!

 

 どのような手順で金利を引き下げることに成功したのか?

 

 前回のコラムでは、作戦通りライバルB信金から借り換えの提案を受けたことをお伝えしました。最大0.325%になるという提案です。

 

 そこで、ライバルB信金から借り換え提案が来ていることをA信金に伝えたんです。すると、A信金からは意外な回答だったです・・・

 

◆A信金に電話すると・・・

 ライバルB信金からの借り換え提案を受けて、すぐにA信金の担当者に連絡を取りました。

 

 ななころ「B信金から借り換え提案を受けており、金利が大きく下がりそうなんですが・・・」

 

 「それならばうちも!」とがんばってくれることを期待していたのですが、担当者の回答は予想外のものでした。

 

 A信金「うちは金利は低くないんですよね・・・苦笑」

 A信金「本当にB信金から借り換え提案来てるんですか?」

 A信金「他行さんと金利合戦はしたくないですし、金利はそこまで下がらないと思いますよ。」

 

 あからさまに嫌そうな対応です。そして、明らかに不機嫌な言い方で、借り換え提案が本当かどうかを確認してきたんです。

 

 銀行の立場に立ってみると分からなくもないです。私も義理人情は大事にしたい人間です。交渉するのって本音ではしたくないです。

 

 ただ、不動産投資はビジネスの世界。健全経営ができてこそ、銀行にも長期間返済していくことができます。

 

 そこで、「銀行だって返済が滞るよりも良いはず」と自分に言い聞かせながら、Win-Winのゴールを目指せるように担当者に伝えたんです。

 

 ななころ「そうですよね、分かります。今後もA信金さんとは良いお付き合いをしていきたいと考えていますので、がんばってみてもらえないでしょうか?」

 

 A信金「分かりました。。とりあえず上司に確認して検討します。」

 

 少しきまづい雰囲気で電話を終了しました。もっともっと交渉上手にならないといけないなと感じながら、A信金から提案を待つことにしたのです。

 

◆金利差でどのくらい返済額は減る?

 ところで、金利1.4725%が、仮にB信金から提案されている0.325%に下がったら、どのくらい返済額が減るでしょうか?

 

 仮に残債3000万円、残期間25年だったすると、トータルで450万円以上も総返済額が減ることになります。毎月の返済も1万円以上減ります。

 

(金利差による返済額比較)

 

 これ、かなり大きなメリットがありますよね!?

 

 最大の0.325%の金利になるためには、2000万円を定期貯金にいれるという条件だったので迷っていたんです。良い物件が出たらいつでもいけるようにしておきたいですし。

 

 ただ、A信金の担当者の電話でのやり取りが引っかかりました。少し感情的になってしまったところもありましたからね。

 

 そのため、この時は気持ちは半分B信金に借り換えてしまおうかなと思うようになっていたんです。。。

 

◆A信金からの回答は?

 そして、数日後、A信金から電話がかかってきたんです。

 

 A信金「ななころさん、上司に相談してきました。」

 

 前回の電話の時よりも少しだけ明るい声の話しぶりでした。続きを聞いてみると、

 

 A信金「精一杯検討してみたんですが、うちは金利はそこまで低くはできなくて、それでもがんばって検討して金利0.725%に下げることはできそうです。いかがでしょうか・・・

 

 ライバルB信金が提示してくれている0.325%と比べると、0.4%も開きがあります。ただ、当初の金利1.475%と比べると半分です。

 

 総返済額は150万円ほど違ってきますが、20年単位で考えれば誤差と考えられなくもありません。

 

 A信金の担当者と電話で話ながらいろいろと思考を巡らせながら、こう答えました。

 

 ななころ「分かりました。ありがとうございます。数日間検討させてもらってから返答させていただいてもよろしいでしょうか。」

 

 そう言って、電話を切ったのです。

 

◆もう1つの条件

 ただ、A信金には「検討します」と言いつつも、私はこれ以上の交渉合戦をするつもりはありませんでした。

 

 担当者にも立場があるでしょうし、B信金の提案を断ったところでB信金とは今後も関係は続けることができます。

 

 そのため、A信金の回答を受けて、私の中では90%決まっていました。B信金には借り換えせずに、A信金のままでいくと。

 

 ただ、もう1つだけ、今回金利の引き下げの際に、どうしてももう1つ条件をお願いしたかったんです。この条件さえクリアできれば、もうそのままA信金でいこうと決めていたんです。

 

 その条件はというと・・・

 

(つづく)

 

◆編集後記

 小学5年生のサッカー少年の息子が、有り難いことに早くもJ1のクラブからジュニアユース(中学生)へお声がけをいただいています。

 

 面白いことに1つからお声がけを頂くと、他チームからも声をかけていただける。銀行の金利と同じ原理なんだと思うわけです。

 

 そう考えると、一夫一婦制というのは競争原理が働きにくくて、離婚が増えてしまうのは仕方がないことなのかもしれないなと思った次第です。

 

 あっ、でも、一夫多妻制にした方が良いというつもりは一切ありません!笑