北国の大家です。

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<日本酒講座>

日本酒の魅力を学んで来ました。

 

今回は、かっちんさんとのコラボコラムです。

家賃の滞納問題を取り上げます。

家賃の滞納は管理会社へ丸投げではなく、大家が直接動いて解決しようといった趣旨のコラムでした。

かっちんさん曰く、大家は滞納者に対して「早く」「強く」「自分で」という心構えが必要だとされています。

 

かっちんさんの様な心構えを持って行動に移せると良いのですが、そこまでできない(しない)と言う大家さんも多いと思います。

 家賃の滞納で私たちが意識しているのは、コレです。

滞納の見える化

状況を把握するだけでも結果が随分と違うよ!って話をします。

かっちんさんの心構えの「早く」の部分です。

1.管理会社の送金明細

管理委託物件では毎月送金明細が送付されますよね。

郵送・PDFなどのパターンがあると思います。

PDFで良いと言っても郵送したがる管理会社が多いのは、ワークフローの統一もあるとは思いますが、単にアナログな業界って面もありそうです。

滞納は(かっちんさんのコラムでも指摘されていましたが)未収金となり課税対象となる困ったものです。

 

最近は家賃保証会社が家賃を保証するので、保証会社が保証する入居者は私たちが預けている管理会社数社では、滞納と表示されません。

 

最近多い「収納代行」契約の場合は、実際に入居者が滞納しても、家賃保証会社が家賃を立て替えて管理会社へ送金します。

入金額だけを見ると家賃が振り込まれるが、実際は滞納が始まっている場合もあるって事です。

 

ここがポイントです。

収納代行契約で送金明細に滞納額が表示されない管理会社でも、一言依頼すると送金明細に表示してくれたり、別途滞納リストを貰えたりする場合があります。

保証会社は管理会社宛てには、滞納者リストを送付している場合が多いらしいです。

皆さんの管理会社は、どんな方式でしょうか!?

 

カネさえ入ってくれば、

細かいこと気に良しなくてもよくね!?

と感じる大家さんもいると思います。

とある保証会社では、こんな事がありました。

 

知人投資家の体験談です。

収納代行契約で順調に家賃が振り込まれていましたが、ある日突然大家へ連絡がありました。

「入居者のAさんは滞納が3か月続いたため、大家さんは次の二つのどちらにするか、1週間以内に回答して下さい」という事でした。

①.立ち退き訴訟する(保証会社負担)

この場合、訴訟費用は保証会社で負担するがその瞬間に保証契約は終了する。

夜逃げなどがあっても、残置物撤去費用、原状回復費などは保証されない。

 

保証額の上限は家賃の2年間(24回)分の場合、生活保護(家賃扶助)額に近い低廉な家賃設定の物件では、厳しい状況になる場合があります。

仮に家賃が3万円の場合、保証の上限は3万円x24→72万円です。

立退き訴訟費用は設定家賃に無関係です。

札幌のある管理会社では、基本100万円との事でした。

実際には数十万円に落ち着く場合が多いようですが、それでも保証額の上限72万円では不安が残ります。

今回のケースだと既に滞納がある(3万円x3か月)ので、63万円の保証しか受けられません。

超過分は大家の持ち出しとなります。

②.立ち退き訴訟しない(または自己負担で訴訟する)

保証額の上限は家賃の2年間(24回)分です。

自費で立ち退き訴訟するか、本人と連絡が取れなければ、保証会社は家賃の立て替えを続けます。

そんな事をしているうちにも(保証額の上限があるので)保証会社の保証枠を食いつぶします。

 

連帯保証人、緊急連絡先と連絡がついて、夜逃げしていないってのが一番いいパターンですが、家賃を3か月分も滞納した人が夜逃げする可能性は高いです。

 

夜逃げの確認をする場合は、自分で警察を呼んで踏み込むことになります。

聞いた話では、警察が踏み込んだ時、生活感のあるお部屋だった場合、夜逃げか否かを見極めるポイントは、TVが置いてあるかどうかだそうです(汗)。

 

勉強熱心な大家さんは色々な所で習うと思いますが、滞納額が増えると属性の低い入居者は、そもそも支払いが出来なくなります。

支払い意思がある場合でも、分割払いを依頼される場合もあります(私たちも経験アリ)。

属性・状況にもよりますが、「大家は金貸しではありません!」と毅然と回答する方もいます。

 

滞納は早め対処が必須です。

家賃が入金されるからと興味を失わずに、保証会社の収納代行契約でも毎月滞納の状況を把握するのが重要だよね!って思います。

2.オーナー口座への直接送金

私たちの幾つかの物件では、大家の口座へ直接入金して頂いています。

最近管理会社を変更したので、新規の入居者は管理会社の口座へ家賃を振り込みます。

古い入居者は私たちの法人口座へ家賃を振り込むので、こちらで滞納者リストを更新して管理会社へ送付しています。

この管理会社の回収活動は動きが良いです。

滞納者リストを送付すると、ほどなく回収して頂けます。

 

細かい報告を貰う時など、管理会社とはLINEで繋がった方が便利です。

電話・メールよりもコミュニケーションがスムーズです。

不動産会社はアナログな所も多いので、こんな所も管理会社を選ぶポイントかもしれません。

3.まとめ

以前、滞納した事があるお2人に、ナゼ家賃は後回しにする人が多いのか?と聞いたことがあります(汗)。

回答はこうでした。

 

 Aさん:家賃を滞納しても、電気ガスのようにすぐには止められない。

それに家賃の滞納では、嫌な事をあまりされない。

嫌な事って!?と聞くと、会社に督促の連絡が来るのが一番嫌だと言いました。

 

Bさん:自宅に取り立てに来るのが嫌だと言いました。

 

最近は携帯での督促、自宅までは取り立てに行かないって考えると、なるほどと思った事があります(例外もありそうですが)。

 

いずれにしても、滞納が続くと払おうにも払えない状況になります。

とならないように、滞納者へは早めのアプローチが必要で、その為にも

滞納は見える化が重要だよね!

って話でした。

 

今回のコラムは如何だったでしょうか?

私達夫婦はコラムを通じて初心者の方に、不動産投資に取り組む際の「情報」と「勇気」を届ける事をテーマとしています。

我々の実践行動が、少しでも皆様のお役に立つ事を願っています。

―以上です―