◆突然サイゼリヤへ
先日、サッカーの試合の帰り、友達同士で話題が出たのか、息子が「サイゼリヤ行きたい!」と言い出したんです。
サイゼリヤは私も大好きで、学生時代からずっとお世話になってきました。以前、高級イタリアンレストランを経営する友人も、サイゼリヤの生ハムやワインを褒めていました。
日本でサッカーワールドカップが開催された時、イタリア人記者たちが安くて美味いパスタが食べられると、連日サイゼリヤに押しかけていたという笑い話もあります。
そこで、「久しぶりに行ってみるか!?」と妻の了承を得て、近くのサイゼリヤに寄ることになったんです。
◆価格にびっくり!?
まず、席に座ってメニューを広げてびっくり。
安い、みんな安い!
久しぶりにサイゼリヤに行きましたが、すべてのものが値上がりしているこの時代に、当時とほとんど価格が変わっていないじゃないですか!驚
普段は息子たちが一番高いものを注文しようとすると文句を言う私も、今日ばかりは「なんでも頼んでええんやで!」と笑。
生ハム、ピザ、パスタ、定番ドリア、 トースト、ラムステーキ、、、食べたいものを片っ端から頼んでいきます。
息子は初サイゼということもあって、一通り食べたいものを注文すると、商品が届くのをワクワクしながら待っています。
すると、10分〜20分後、注文したものが次々と運ばれて来ました。まずは生ハムとトーストです。さぁ〜、食べるぞ!
◆あれ?味がおかしいぞ???
最初に運ばれてきた生ハムやトーストぐらいまでは良かったんです。
ところが、パスタ、ピザ、ドリアといった定番商品が運ばれてきて口にすると、「うん?」勘違いなのか、久しぶりだからなのか、あんまり美味しくない・・・。
ピザは粉っぽくて硬いし、パスタもドリアもあんまり味がしない。妻と目が合います。妻もなにか異変を感じているようです。
息子も最初は美味しそうに食べていましたが、どんどんペースが落ちていきました。そして、最後には残してしまいました。
「あれ、どうしたサイゼリヤ?」
釈然としないままお店を出た後、ネットで調べてみたんです。
すると、同じように味が変わってしまっていることに違和感を感じる人が増えており、ピンポイントで以下のような記事が出ていたんです!?驚
=== 記事一部抜粋 ===
「サイゼ、元の味に戻して」有名人のツイートが波紋…サイゼリヤ業績好調も、ファンの間で急速に広がる「味への違和感」
「味が良くない」「ありえないレベル」
値上げラッシュが日常茶飯事となった飲食業界において、あえて「値上げをしない」と宣言し、低価格なメニューを提供しているイタリアンレストランチェーン「サイゼリヤ」。
その圧倒的な安さと美味しさで、長きにわたり多くのファンを獲得し続けてきたが、ここへきて風向きが怪しくなってきた。
〈サイゼリヤ、一律コストカットを感じさせる方向に味がリニューアルしていて困惑。カルボナーラはチーズの分量を減らしたのか生クリームのシャバい感じになり旨味が減りパンチェッタも質量ともによくなく、何故これでOK出されたのか理解できない。グラタンのペンネが全粒粉に変更、これも味が良くない〉
11月25日、サイゼリヤに対する「味のダメ出し」を自身のXに投稿したは、『ロマンポルシェ。』のボーカルで、DJやライターなどでも活躍する、掟ポルシェ氏だ。
実は掟ポルシェ氏に限らず、ここ最近、SNS上ではサイゼリヤに対する不満を吐露する投稿が増えているのだ。
(11/26 現代ビジネス記事より)
=== ここまで ===
◆サイゼリヤの業績は?
しかし、上記の記事にも書かれているように、サイゼリヤの足元の業績動向を見ると極めて好調です。
10月9日に発表した2024年8月期の決算では、売上高は前期比22.5%増の約2245億円、営業利益は2倍の約148億円と、増収増益を達成。それも売上高2000億円超えは初、営業利益も過去最高です。
また、最新となる10月の月次営業情報によれば、既存店売上高は17.4%増、客数も14.5%増と、やはり好調をキープしているんです。
味に違和感を感じている人が増えている一方で、「もともとそんなもんでしょ」「安いからいいじゃない」という人もいるんです。
つまり、結局のところ「味よりも価格」を選ぶ人が多いってことなんだと思うのです。サイゼリヤはお客様のニーズを忠実に掴んでいると言えるんです。
たしかに美味しいイタリアンを食べたければ、別にサイゼリヤを選ぶ必要はありません。街中にイタリアンレストランがありますから。
サイゼリヤ創業者で会長の正垣泰彦氏の「人のため」という信念に基づいて、こんなことをおっしゃっています。
「誰でもお財布を気にせず、お腹いっぱい食べて満足して帰ってほしい……。このためにすべてのリソースを投入し、それ以外のことはどうでもいい。」
(2024.5.10 日経ビジネス記事より)
◆サイゼリヤからの気付き
「それ以外のことはどうでもいい。」この言葉は、前後がわからないのでなんとも言えませんが、私にとってショックと同時に気づきもありました。
世の中ほとんどの人が「住み心地よりも賃料」で部屋を選びます。特に低価格帯の家賃の部屋ほどその傾向が強くなっていきます。
いくら私たちが設備や内装にこだわろうと、さほど賃料には響きません。チープな設備や内装でもいいから、それよりも賃料が安い方が良いという層がかなりの数いるのです。
○オ○レスといったアパートが、どんなに伝説を作っても、いまだに住む人がいるのはそういった理由なんですね。
ですから、低価格帯のお手頃なアパートを買う場合、次の3つは鉄則になってくるということです。
1.低価格帯で勝負するアパートは、とことん低価格帯で勝負する
2.お金をかけてこだわって設備や内装リフォームしても意味がない
3.そのために低価格で勝負できる利回りや金額で物件を購入する
そして、価格勝負では、どうしても体力のある大手に分があります。私たちのような零細大家が勝負しようと思っても勝てません。
そのため、私たちが買うべき物件は、賃貸需要の崩れていないエリアで、低価格帯のアパートとバッティングしないような物件を選ぶべきだとあらためて感じた次第です。
◆編集後記
私はずっと「サイゼリア」と言ってたんですが、息子から怒られてしまいました。
みなさん、知ってましたか!?
「サイゼリア」じゃなくて「サイゼリヤ」ですよ!笑
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