北国の大家です。

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<大和ハウス プレミストドーム>

草野球ですが、ドームなら冬でも試合が出来ます。

得点表はホワイトボード(ドームなのに・・笑)。

※電光掲示板:プラス5万円、アナウンス:プラス5万円で利用できます。

 

今回は私の読者のエリサーXさんに続き、同じく読者のピアアニスト大家さんのエピソードです。

ピアアニスト大家さんが今年購入した木造アパートで問題が発生しました!

今年の購入で2棟目の初心者大家さんです。

但し、1棟目から引きが強い感じの投資家なのでです。

 

1棟目(区分1戸)のトラブルはこんな感じでした。

・売買仲介から違法手数料(コンサル費)を請求される

・滞納~立退き(保証会社の保証内容の厳しさを知る)

・夜逃げを喰らう(警察と室内に踏み込む)

・管理会社に囲い込まれる(自主管理ですぐに入居者が決まる汗)

1戸しか所有していない時期にしては、勉強熱心な投資家ですよね(汗)、

 

今年木造アパートを1棟購入しました。

私たちの豪雪地帯物件の隣地の物件です。

ロードヒーティングのランニングコスト(灯油代)でトラブルが発生しました。

費用など数字の話だけでも良いのですが、全国の皆さんに雪国のロードヒーティングをイメージアップして頂きたく、まずは実際の状況をご覧ください。

手前のアスファルト部分がロードヒーティング敷設エリアです。

写真に写っていない部分を含めて約40坪あります。

ロードヒーティング敷設エリアは、奇麗に雪が融けています。

 

ピアニスト大家さんは、売買仲介からランニングコスト(灯油代)をシーズン(一冬)15万円と聞いていたようです。

当然、この15万円で収支シミュレーションを行い、実質利回りなどを計算しますよね。

 

それが12月の1週間で突然ホームタンク200リッター(2万円以上)が空になりました。

冬の入り口なのに高すぎる(消費量が多すぎる)だろうと、昨年の使用量を燃料業者に問い合わせると・・、

実はシーズンの灯油代が

15万円→40万円(2.6倍)だった(涙)!

 

ロードヒーティングは、ボイラー・センサーの設定で大きくランニングコストを下げられます。

売主は地主の高齢者だったので、小まめにボイラーの付け消しを行わず、奇麗に溶かしていたので、高額になったと予想できます。

 

投資家ならアスファルトから湯気が出るようにしないので、設定温度を下げて・小まめに付け消しするとランニングコストは4割減(40万円の4割減で24万円)には出来そうです。

但し、遠隔地では小まめに付け消しする事が出来ません。

このソリューションが遠隔監視システムで、ボイラーの付け消しがスマホから出来ます。

スマホ操作(ボイラーの付け消し)をシーズン6~8万円でアウトソーシングすることもできます(経費は掛かります)。

 

遠隔監視システムは(複数のメーカーの商品がありますが)イニシャルコストが30~50万円前後掛かります。

以前なら燃料会社の貸与にしてオーナーは無料で遠隔監視システムを導入できましたが、今はそうは行きません。

私たちの物件も燃料会社のリース契約にするなどで、オーナーを抑えた感じで、当該システムの導入を検討しています。

 

この物件の灯油代は、イニシャルコストを掛ければ(設備に投資すれば)24万円程度にすることが出来そうとは言えます。

但し、売主はそんなシステムなど未導入で15万円/シーズンという告知だったので、今回大きな問題になっていますね~。

 

売買仲介は売主から間違いなく、この数字で聞いたと言っていたので、クレームは買主→売買仲介→売主と、それぞれが責任追及すれば良いかなと思います。

 

売主も本件はかなり戸惑っているようです。

売主側の経営実態は高齢者の地主の息子さんが実際の支払をしていました。

売主は投資家ではない、高齢地主(とご子息)です。

今は(何故か)司法書士に相談しているようで、対応方法を確認しているそうです。

 

考えられる決着を幾つか

案1 何もしない

そんな事もあるよねーと買主が飲み込む。

 

案2 売主に請求(灯油代の差額を要求)

ピアニスト大家さんは10年間保有する前提でした。

年間の差額が25万円なので、10年分として250万円を請求する

 

案3 売主に請求(年間家賃を25万円減額、表面利回りを19%に合わせる)

この物件は表面利回り19%でした。

差額の灯油代(負担増の金額)だけ家賃が減額したことにして、利回り19%となる売却価格に合わせて、(今から)売却価格を減額して、値下げ分を買主に送金する。

この場合、140万円の減額になります。

 

案4 売主に請求(案2or案3で折版)

案2の250万円を折版して125万円、案3を折半して70万円などで折り合いをつける。

 

案5 売主に請求(案2~4を現在価値で清算)

消費者目線では、灯油代は上げる事もあるし、下がる事もあるって感覚なので受け入れがたい気が・・。

投資家目線ならインフレ率は考慮したいと考えるかな(為替レートもあるので、無理筋な気もするが汗)!?

 

案6 仲介に請求(仲介手数料の返金)

仲介手数料は70万円程度です。

案3相当の金額として、これで収める。

 

案7 その他

売主と仲介の合わせ技など、皆さんならどういう交渉をしますか!?

 

ピアニスト大家さんも話が違う!?って驚きで交渉を始めました。

訴訟を起こすつもりもなく、穏便に話し合いで解決しようとしています。

 

結論を言ってしまえば、

売買仲介のミスかもですね~

売主の告知事項なので、裏取りは不要かもしれません。

但し、売主が素人かつ高齢者で話に矛盾があったら、燃料業者から資料を取り寄せればすぐに解る話です。

実際にピアニスト大家さんは、そうされました。

 

矛盾と言うのは、誰が見ても地元民なら(高齢者が工夫無しの設定で)シーズン15万円で済む訳がないと思うはずです。

これが本州の売買仲介案件だと、しょうがないって気もしてきます(地元民の肌感覚の話なので)。

 

話は飛びますが、こんな所でも北海道の物件を、東京など本州の売買仲介から買うのは怖い気がしますねー。

以前、水落を知らない登場の管理会社が北海道の物件の管理を始めると、冬に水落をしないので(必要性を知らない、何なら言葉も知らない)、全空室の水道管が破裂したって事案がありました(汗)。

冬でも入居者がいれば入居者が水落するし、長期に不在にしなければ凍結はしません。

 

私のコラムで時々警鐘を鳴らしている通り、北海道物件は冬の経費・作業を把握していない仲介から買うのは(冬の経費に関して)リスクがあります。

不動産業者により、違いがあると言っても良いでしょう。

そんなことに気を付けて欲しいなと思っています。

 

ちなみにですが・・

本事案、皆さんならどうしますか!?

 

売主の灯油代の支払いはご子息が代理でやっていたようです。

アパート経営に片足突っ込んだ程度だったので、一か月15万円支払った事をシーズン(12月~3月)と勘違いしただけの気もします。

 

12月  6万円

 1月 15万円(この支払いだけを言った)

 2月 15万円

 3月  6万円

 

地元民のアパートオーナーなら、肌感覚でここまで分かりますが、初心者やベテラン投資家でも東北・北海道以外の方は解らないですよね(汗)。

 

今回のコラムは如何だったでしょうか?

私達夫婦はコラムを通じて初心者の方に、不動産投資に取り組む際の「情報」と「勇気」を届ける事をテーマとしています。

我々の実践行動が、少しでも皆様のお役に立つ事を願っています。

―以上です―