こんにちは、きりのきです。

 

随分間が空いてしまいました。最近は本業の方が

忙しくなってしまい、申し訳ありません。

 

病院というのは本来であればあまり忙しくない方が

皆さんの健康が保たれているという意味で良いもの

なのですが、中々そうもいかないようで。

 

医療業界というのは収益的に締め付けられる一方。

単価は安くなり、消費税などの経費は増えるばかり。

患者数を増やすことでしか経営の健全化がなし得ない

歪な構造になってしまっています。

 

不動産事業も大きな歪みが出来ていて、これまで通りの

ビジネスモデルが通用しなくなりつつある、と感じます。

インターネットの普及により情報が溢れ、個が重視を

される時代になった為、価値観に変化が起きています。

 

そこを見て思うのは、固定観念は邪魔者でしかない

ということです。賃貸マンションはこういうもの、

賃貸アパートはこうであるべきだ、という無意識の

固定観念ほど自分を、ビジネスを阻害するものは無いな、と。

 

経営が順調に進んでいても、固定観念に囚われていると

思わぬところで足を掬われて一気にピンチなるなんて、

決して珍しいことではありません。

 

日本の不動産バブル崩壊だって、日本の国土は狭く土地は

有限なのだから土地の価格は上がり続ける一方である、

という固定観念が引き起こしてしまったもの。

バブル崩壊以降の世代にはとても信じられないことですが、

日本全体がそういった固定観念で埋め尽くされてしまった

時代が確かにあったんです。

 

逆に僕も含めたバブル以降の世代には、日本経済的は今後も

停滞が続き、以前のように浮揚することは最早あり得ない、

という固定観念を持っている方もいるでしょう。デフレ脱却は

不可能である、と。消費税も上がることが決定してしまったし。

 

このような想いが強いとどうなるか。例えば、向こう20年で

金利が上がるとは考えにくいとか、固定金利にするなんて

利払いが勿体無いだけだなんて思い込みに繋がってしまう。

 

20年前の人々は、今の日本でここまでデフレが続き、給与平均が

下がるとは全く想像をしていなかったのではないでしょうか。

きっと、一度は落ち込んだけどまた景気は良くなるさ、と

楽観視していたのではないかと思います。

だから、バブル崩壊直後であっても住宅ローンを組み、

35年ローンで自宅を買い続けました。

 

結果、どうでしょうか?

給与が下がり、ローン返済に困窮する人が山ほど出てしまった。

 

これまでそうだったから今後もそうだ。

皆が同じだから間違っているはずがない。

何年もうまくいっていたから、これからも変わらない。

 

こんな固定観念が思考を鈍らせます。結果としてズルズルと

事態が悪化し続け、最後には耐えきれなくなって崖の端から

手が離れてしまう。ビジネスで、そんなことは許されません。

 

そしてこの固定観念は集団の中で発生します。

集団意識というものでしょうか。

 

固定観念を振りほどき、事実から目を背けず、

個を見つめ直して自分だけの正解を手に入れる。

インターネットにより個が重視されるようになった現代、

「自分ならでは」を見つけ、大切にすることが欠かせない要素だ、

と僕は確信しています。

 プロパンガス会社さんは強い味方ですが…。

事業者と顧客はねじれの位置にある

不動産ノウハウで誰もが知っていることを一例に考えてみます。

ガス関連の話にしましょうか。

 

1棟もののアパートやマンションを購入した際にプロパンガス会社を

変更して、契約をする代わりになんらかのサービスを引き出す、

というノウハウは有名です。僕も利用をさせて頂いたことがあります。

 

私たち不動産投資家側から見ると、多少ガス代は高くなるけれども

ガス会社さんから引き出したサービスの分だけ修繕費などが浮き、

その分部屋がより充実したり、家賃を引き下げたりできるので、

顧客サービスに繋がるし三方一両得であると考えます。

 

一部の投資家の中でこれは固定観念化しています。

しかし、現実はどうでしょうか?

 

インターネットの匿名掲示板等で賃貸住宅利用者の匿名の意見を

拾い上げてみると、プロパンガスなんて高いガスを強制的に

使わせるなんて酷い大家だ、という意見がかなりある。

プロパンガス会社さんからサービスを引き出したことについては、

本来は大家が支払う義務のある経費を、ガス代を通じて入居者に

肩代わりさせているなんて、強欲な大家だと言う意見がある。

 

どちらも、決して少数意見ではありません。

 

彼らには大家=資産も不労所得もある金持ち、という固定観念が

存在しますから、いくら説明をしてもそう簡単に理解をして

もらえるものではない。誤解なく伝える方法もない。

 

固定観念と固定観念がぶつかった時どうなるか。戦争か断交です。

あたかも今の日本と中国や韓国の関係のよう。

(まだ戦争も断交もしていませんが)

 

ビジネスの場合、どうしても消費者が強いもの。

消費者を敵に回していたらビジネスは成立しませんから。

 

消費者、顧客が固定観念に囚われていたらどうするか?

顧客の固定観念を解くのも将来的には大事になりますが、

その前に自分を呪縛から開放すべきでしょう。

 

プロパンガスことであれば、確かに都市ガスよりも遥かに

料金の高いプロパンガスを入居者に押し付けていた事実を

直視し、発想を逆転させて「賃料及び電気、ガス、水道、

電話、ネットなどの公共料金を合わせた合計金額の安さ」

を前面に押し出してアピールできる部屋作りをする、

といった形も取れるでしょう。

 

電気料金の値上がりで頓挫していますが、オール電化なんて

まさにこれが消費者の心理を掴み、ヒットした理由です。

 

固定観念が選択の幅を狭くし行動を阻害する

もう一つ例を挙げてみましょう。

収益不動産を探す際についてです。

 

積算評価が融資を受ける際に重要な要素であることは

不動産投資家の間にとても広く知られていることです。

これも固定観念化していますね。

 

積算評価が売買価格を上回っていれば融資は出やすく、

下回っていると融資は出にくい。これは事実であるとは

思いますが、そこに強く囚われ過ぎてしまっている方を

時々見かけます。

 

積算評価が売買を上回る物件を探すと、大概は地方の

RCマンションだとか、土地が弱くて建物頼みな物件に

辿り着くことになる。

 

ここで、地方だからといって入居付けが困難であったり、

過疎化して地価が下がる一方であるという固定観念を

振りほどくことに成功した方はいいのですが。

 

それができなかった場合にどうなるかというと、

いつまで経っても理想の物件と出会うことができず、

結局収益物件を買えずに時間だけが過ぎて、

買うタイミングを失してしまいます。

不動産投資家になる夢は永遠に叶わない、と。

 

これは非常に勿体無い。

 

積算評価に囚われ過ぎてしまうと都心やそれに準じた場所の

不動産を購入することはそうそうできません。

地方は経営も資産的にも厳しいと思い込んでしまうと、

一都三県や地方都市の、地区年数も利回りも微妙な物件を

掴まされる羽目になるでしょう。

 

せっかく「不動産投資なんて資産家のやるものだ」

「不動産投資なんて詐欺ばかりだ」なんて固定観念を

外してこの世界に踏み込んできたのですから、

くだらない思い込みでチャンスを逃すなんて

あまりにも勿体無い。

 

お金はあるのに1年探しても収益不動産を購入できない。

そんなあなたは、固定観念で自らを縛り上げて

しまっているのかもしれません。

今一度、自分の目的、目標を思い出し、目標に適した、

自分に見合った不動産を探し直しましょう。

 リサーチこそビジネスの基本であり全て。

固定観念を外す鍵

もう一度言います。固定観念とは集団の中から生まれます。

不動産投資家の集いに参加するのは実に結構なこと。

先人の知恵を授かり自分のものとするのは、自らを高めるに

最も手っ取り早く効果的です。

 

ですが、ただの馴れ合いにならぬよう、気をつけて下さい。

仲介業者だろうと、管理会社だろうと、入居者だろうと、

相手は人ですから関係がうまくいかないこともあるでしょう。

それに対して愚痴を言いたくなることもありますし、

愚痴を聞かされることもあると思います。

 

それだけならいいのですが、それが中傷に繋がったり、

一方的な批判や思い込みとなってしまわないように。

明らかな犯罪行為であればともかく、そうでない場合は

一方の意見しか聞いていないことを忘れてはいけない。

 

ビジネスの根本はリサーチにあります。

リサーチとは何かといえば、相手を知ることに他ならない。

相手のことを知らずして良いビジネスが行えるか?

不可能であると断言します。

 

仲間意識から同情をするのは構いません。しかしそれが

集団意識となり、固定観念となってしまわないように。

 

固定観念を打破する最高の一手は、相手を知ること。

リサーチに他ならならない。

 

どんな親しい相手からの話であろうと、一方の意見のみを

取り入れて考察していては、決して真実には辿りつくことは

できないでしょう。

 

リサーチすることで、見えてくる世界が大きく変わります。

場合によっては意見が180度変わることも。

それは、自分だけに見えている世界です。

 

自分の個は、その世界にこそあります。

不動産投資のみならず、ビジネスで成功するためのヒントは

常にそうして得られるものではないでしょうか?

 

不動産投資とはいえ、ビジネスです。

良い仲介業者さんは、極めてリサーチ力に優れています。

不動産投資で成功されている方々は皆、物件について

建物のみだけでなく、地域のこと、土地の歴史、自治体の動向、

売主のこと、金融機関について、など本当によく調べています。

 

固定観念に囚われず、リサーチをした上で自分の価値観で

評価しているからこそ、成功しています。

 

うまく前に進めず迷っているあなた、何をやるべきかを

明確にできましたでしょうか?

 

とにかくリサーチです。リサーチして、考えましょう。

視野が広がり、多数のフィルターを手にできればきっと

自分が今すべきことが何か、見えてきます。