■低家賃の中古アパート
こんにちは! 埼玉サラリーマン大家です。
前回のコラムでは、『夜逃げ・滞納・強制執行が増えてきた』ことをお伝えしました。12月以降だけで4件も発生しています・・・。
そして、それにはある傾向がありました。だいたい家賃3万円弱の低家賃帯のアパートで多く発生しています。
ちょっと前のコラムでは退去発生数の傾向もデータ化しましたね。その際は、3点ユニットバスの間取りだと退去が多いことが顕著に出ていました。3点ユニットバスということは、当然ながら・・・低家賃のアパートだということです。
つまり、低家賃帯の中古アパートを買うと・・・
退去は多いし、夜逃げ・滞納・強制執行なども数多く発生するという罰ゲーム的な状態になるのも覚悟して買う必要があるわけです(自虐です)。
低い家賃しかもらえないのに、退去で発生する原状回復費とかは大丈夫なのか? 経営は成り立つのか? という不安もあるのではないでしょうか。
そんな中で、私の投資初期は(まさに)そんな中古アパートばかりで規模を拡大してきたわけです。今の11棟のうち、3点ユニットバスの間取りは6棟です。半分以上ですね(汗)
■過去のデータは?
ということで、自分でも気になったので直近3年間のデータを集計してみました。3万円弱の低家賃アパートの経費率って大丈夫なのか?と心配になったので。
そんなデータをまとめたのが下表です。
(※前提情報をお伝えしておくと、10棟目・11棟目は3年分のデータが無いので除外しています。また、8棟目以外は無借金状態なので支払利息は除外しています。あとは、比較できるように減価償却費と大規模修繕費は除外しています。)
この表で、オレンジ色のマスが低家賃アパートです。
こうやって見ると、やっぱり低家賃アパートのほうが経費率は高めに出ていますね。
全体平均の経費率17.8%のところ、低家賃アパートの経費率は平均19.6%です。だいたい1割くらい経費率が高いということですね。
ただ、こうやって計算してみると、『その程度か~』という感じです。こういう低家賃アパートって、購入するときの表面利回りは高いです(相対的に)。つまり、安く買っているということですね。そう考えれば、十分に儲かっていると言えます。
逆に言うと・・・
2DKの間取りのアパートって、経費率が結構高いのだと気づかされました。こっちは平均の経費率が21.9%です。低家賃アパートよりも高い経費率になっています。
やっぱり、広い間取りだと退去後の原状回復費も大きくなります。それに、スペックが高い設備も多いので・・・そういう意味でもリフォームが高額になりがちです。一方で、低スペックな単身者用のアパートだと原状回復工事にほとんどお金がかかりませんからね。こういう側面が数字に表れているのだと思います。
あまり語られない、ちょっと面白い側面の数字だと思います。
一方で、広めの単身者用とか、家賃が取れる単身者用のアパートだと、平均の経費率が14.4%でした。これが一番低かったです。効率で考えると、これが一番良いのかもしれません。
まぁ、何はともあれ、経費率で14%~22%の間に収まる結果となったわけなので、結論としては・・・
どの間取りでも儲かります!
頑張って借金を返してしまえば、年間500万円入ってきたら400万円くらいが残るというイメージですからね。あとは、そこから大規模修繕代と税金を払うだけです。これで儲からないわけがありません。(よほど高く買っていなければ & 借金を返す前に破綻しなければ)
数字を集計してみた結果は、懸念のとおり・・・
低家賃アパートのほうが数字は悪かったです。ただ、十分に収益が出る範囲ではあるので大きな問題ではないとは思います。苦労も多くて、ある意味では罰ゲーム的な要素もある低家賃アパートですが、やれば儲かるのは儲かります。
楽に儲かるとは言えませんが、(利回り次第ですが)苦労してでも儲けたい方にはピッタリだと思います!!!
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