■金利が上がる世界に
こんにちは! 埼玉サラリーマン大家です。
先日のニュースで政策金利が0.5%に引き上げられると発表がありましたね。半年くらい前に0.25%に引き上げられたときも衝撃でしたが、たった半年で2倍になるとのことですから・・・
やっぱり、金利のある世界に移行していくのだと実感させられます。
私もその影響を受けて、10月に3本の借入の金利が0.15%上昇しました。前回は0.1%→0.25%だったことを受けてのことです。今回は0.25%の上昇なので、もうちょっとしたら金利が上がると連絡が来るのかもしれません。しかも、金利の上昇はこれで終わりではなく・・・どんどん上昇していくことも考えられます。
平成バブルの頃のように7%とか8%とかの水準になるとは思いませんが、1~2%くらいの金利上昇は普通に起こり得る未来になってきた気がします。(もちろん、不動産投資家としては避けたい未来ですけど・・・悪いほうに考えておいたほうがショックが少ないですからね)
■レバレッジをかけ過ぎると・・・
こういう世の中になってきたということは、レバレッジをかけ過ぎると危険になってきたということです。
自己資金が2000万円あるとして、1億円の物件を買った場合と、4000万円の物件を買った場合とを比較してみます。
●1億円の物件
購入額:1億円(購入時の諸経費700万円)
表面利回り:9%
年間家賃収入:900万円
空室損:▲50万円
通常経費:▲180万円
年間の融資返済額:▲550万円
※融資額9000万円(金利2.0%・20年)
↓↓↓
年間キャッシュフロー:120万円
※購入後の自己資金は300万円(2000万円-700万円-1000万円)
●4000万円の物件
購入額:4000万円(購入時の諸経費300万円)
表面利回り:9%
年間家賃収入:360万円
空室損:▲20万円
通常経費:▲70万円
年間の融資返済額:▲160万円
※融資額2600万円(金利2.0%・20年)
↓↓↓
年間キャッシュフロー:110万円
※購入後の自己資金は300万円(2000万円-300万円-1400万円)
という感じになりました。両方とも、購入後の自己資金が300万円残るように融資の額を調整しています。すると、年間キャッシュフローは同じくらいになっています。
当然、レバレッジをかけたほうが融資返済の元本部分も利益なので儲かる額は大きいです。ただ、キャッシュフローという意味では似たようなものになります。4000万円の規模で良いのであれば、購入時の自己資金を1400万円突っ込んであるからですね。同じように自己資金が300万円残るとしても、借入額の比率が違います。
ここから金利が2%上がるとどうなるでしょうか?
計算した結果が以下です。
●1億円の物件
購入額:1億円(購入時の諸経費700万円)
表面利回り:9%
年間家賃収入:900万円
空室損:▲50万円
通常経費:▲180万円
年間の融資返済額:▲655万円
※融資額9000万円(金利4.0%・20年)
↓↓↓
年間キャッシュフロー:15万円
※購入後の自己資金は300万円(2000万円-700万円-1000万円)
●4000万円の物件
購入額:4000万円(購入時の諸経費300万円)
表面利回り:9%
年間家賃収入:360万円
空室損:▲20万円
通常経費:▲70万円
年間の融資返済額:▲190万円
※融資額2600万円(金利4.0%・20年)
↓↓↓
年間キャッシュフロー:80万円
※購入後の自己資金は300万円(2000万円-300万円-1400万円)
1億円の規模までレバレッジをかけたケースだと、税引前の年間キャッシュフローが15万円だけしかありません・・・。これだと、減価償却費が切れたタイミングで黒字倒産になって破綻しちゃうかもしれません。本業などから補填ができれば良いですけど。
一方で、4000万円の規模であれば年間キャッシュフローが80万円に目減りしただけで済んでいます。これなら安全圏ですね。これは、売上に対する金利負担の割合が小さいからです。
不動産投資ではレバレッジをかけたほうが儲かります。ただ、それは『何事もなければ』という前提条件が付くことに注意が必要です。そんな未曽有の事態が怖いのであれば、ギリギリまで攻めるのは怖いところもあるわけです。
そんなことが、この計算でも分かるのではないでしょうか。
同じように金利2%上昇でも、レバレッジをかけていると破綻がチラつく未来になっちゃいます。そんな未来が来なければ良いですが、それに賭けるのかどうかは『あなた次第』です。FXとかと一緒で、結局はどこまでレバレッジというリスクを受け入れるかになるということを理解した上で勝負しないとですね。
最近の金利上昇ムードというのは、そんな危険度が増してきたということなのだと思います。今回の計算のように、どこまでの金利に耐えられるのかストレスチェックをしながら物件購入の上限を考えて、計画的に儲けていきましょう!
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