こんにちは、きりのきです。
久しぶりに楽待さんにコラムを投稿させていただきます。
今回は不動産投資に求める目的についてです。
一概に不動産投資といっても、色々な方法があります。
その差はどこから生まれると思いますか?
答えは簡単。目的がどこにあるか、です。
最終的な目標はぶっちゃけてしまえばお金を稼ぐこと、ですよね。
不動産投資をしようというのに「違う」とは言わせません。
目標を達成するまでの道のりをどういうものにしたいか。
一つひとつの目的の据え方が、投資方法に差を生んでいます。
大方針は誰もが大まかには決定されていると思いますが、
小方針となるとどうすればいいのか分からずに悩んでいる、
なんて人も多いはず。
今日は不動産投資の小方針の決め方について考えていきます。
小方針決定の実例
例えば僕が常日頃から実践している「おまかせ投資」は
1棟RCマンションを中心に、利益効率は欲張らず、労力や
時間を最小限にした投資方法です。
これまでもお伝えしてきましたが、僕がこの方法を取ったのには
いくつか理由があります。
まずは現状の自分は不動産投資に取れる時間があまりない事。
職業柄、休み(特に平日)はほとんど取れません。休日も仕事が
入ることがあったり、普段相手をしてあげられない小さな子供が
いますので、休日を毎週潰すことも厳しい。
また、不動産関連の知識も経験も無い。前述のように時間もあまり
取れませんから、知識を入れるのはともかくとして今から経験を
積むのは難しい。反省する余裕もなく、中途半端になるでしょう。
利益率的に自分で何でもやるのが良いのは理解できていますが、
そんな環境ですからやったとしてもうまくいかない可能性が高い。
更に、そうなってしまっては普段の仕事に影響が出てしまいます。
それは本末転倒、むしろ望まない人事異動の対象になったり、
給与収入に響いたりして収入は減ってしまう可能性がある。
実際、土日はやろうと思えば当直のアルバイトなどを入れて
収入を得ることも可能ですから、直接的なキャッシュポイントの
減少と天秤状態にあります。
それならば、多少不動産投資における利益率が下がってでも
お願いできることはプロにお願いしてしまった方がいい。
自分の時間はほぼ使わずに。その道の知識と経験に溢れるプロが。
僕の代わりに実務を全てやってくれる。
しかも僕の収益は彼らの収入源でもありますから、一蓮托生。
彼らが頑張って僕の収益を上げるのは彼ら自身のためでもある。
手抜きしてしまう部分が無いとはいいませんが、プロとして
稼ごうと思っているならばそうそうは手を抜けません。
この手法を取る際の条件は一つだけ。
利益率が下がる分、大型の物件を所有しなければいけない。
低い利益率を規模の大きさとそれによる効率アップでカバーしよう、
ということです。
加えて利益率の減少は給与収入の維持・増加である程度はカバーが
できますから、金銭的な面で経営に困ることはまず無いでしょう。
つまり、大きな借金を背負うという点を除けば、僕にとって全てが
現地作業まで自分でやるという「大家的なスタイル」を上回っている。
だからこそ、この「おまかせ投資」の方針で投資を進めています。
不動産投資における5つの価値観
あくまで僕の目的と前述の「おまかせ投資」が一致していただけで、
その他の投資方法を否定する訳ではありません。
価値観や考え方の違いといってもいいでしょう。
何を重要視するのか、によって選択すればいいだけです。
どんな方法を取ればいいのか分からず迷われている方は、
おそらくここが明確にできていないのではないかな、と。
そこで、不動産投資において重視すべき点を例示しておきましょう。
1.現金
現金の消費を抑えることはとても重要です。
不動産投資において現金は最強の武器。あるとなしでは大違い。
融資額が少ないけれども現金も無い人より、融資額は莫大だけど
現金もしっかり持っている人の方が圧倒的に有利です。
世の中には融資を受けてでも現金(自己資金)を多く見せたい、
という方までいます。
不動産を購入する際に現金を消費しすぎてしまうと、その後の融資や
経営に影響が出る可能性があります。
現金を重視していく方針は「あり」でしょう。
2.自己資本率
とにかく融資を利用したくない、という方もいるでしょう。
具体的な理由はともかく、それはひとつの考え方です。
この究極的として、全て現金で投資をしている方も多い。
融資を一切受けずにいれば破綻をする可能性はゼロに近く、
極めて安全性の高い融資になります。
その代わり、現金を消費しますので投資速度は遅くなりますが、
もし方向性を変えたくなって融資を受けたくなった時も、
無担保物件を複数持っていれば心強いです。
自己資本率を重視してゆっくりと投資をしていくのは
非常に有効な手段と言えます。
3.利益率(利回り)
利益率を重視する投資は、健全な経営を行いつつ資産を短期間で
大きく伸ばすことができる、誰もが望む投資法です。
キャッシュフローを生かして融資を返済し、自己資本率を高める
ことも有効ですし、現金のまま取っておけば戦略の幅が広がります。
ただしその分ライバルも多く、運と実力を兼ね備えていなければ
成功するのは難しいといえます。
実働時間も多くなりますので、不動産投資に相当な時間を
掛けられる環境になければいけません。
特に不動産価格が上昇しているこの時期、利回りは低下傾向にあり、
高利回りを得るのは以前よりも更に厳しい環境になっています。
4.資産性
相続税対策も視野に入れて不動産投資をしたい、と考えている方も
中にはいらっしゃることでしょう。
生命保険代わりに不動産投資をする場合も、ある程度の資産性を
確保した方がいいと思われます。資産性が低い物件が残されても
遺族には運営が手に余るかもしれません。
税金を抑えられ、いつでも売却が可能な資産性の高い不動産は
相続税対策には最高です。
注意点としては、完全に相続のみを考えてキャッシュフローが
マイナスの物件を選んでしまうと、相続以前に経営破綻をする
可能性があるということ。
そして、しっかりと現金も残るようにしなければ、相続した側が
税金が払えずに困ることになる、ということ。
場合によっては融資を少し残して税額を減らすことも考慮を
すべきかもしれません。
5.時間・労力
不動産投資で稼ぎたいけど時間が無い、投資家にはなりたいけれど
賃貸経営を主な職業としたいのではない、という方は多いでしょう。
僕もその一人です。
不動産投資は他の投資と異なり、様々な職種のプロがいます。
管理会社から税理士まで、頼れる人物は多岐に渡っていて。
その皆さんが、極めて低価格で経営の手伝いをしてくれます。
株式の投資を任せるとなったら投資信託にお金を預けて全て丸投げか、
せいぜい大方針の割合を決めさせてくれる程度です。
それと比較すると、不動産投資は極めて細かいカスタマイズが可能な
柔軟性の高い投資であるといえます。
同じ「おまかせ」でも、投資信託よりもずっと安心感を感じます。
利益率は多少落ちますが、時間や労力を他に割り当てられることを
考えることに大きな価値を感じることができるならお薦めです。
自分が何を求めているかをはっきりさせて下さい
ざっと5つほど、小方針として不動産投資に求める目的を列挙しました。
もっと「こんなことを重視したい」ということはたくさんあるかも
しれません。思い当たることがあったら、それを中心としてどのような
投資をしていくべきか、を考えるといいでしょう。
どうすればいいのか迷われているなら、前述の5つの中から
矛盾しないように2つか3つ選択し、経営戦略を練ってみては
いかがでしょうか。
そこがはっきりすれば、どんな投資をするのが自分に合っているのかを
明確にさせることができるはずです。
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