つい先日のことなんですが、

強制執行の執行予告をしてきました。

今回は、強制執行に至った経緯を詳しくご紹介したいと思います。

まずは、物件のスペックからご紹介します。

昭和３５年築、鉄筋コンクリート４階建て、エレベーターなし

いわゆる築古マンションです。

長い間、無人で放置されていた物件を格安で取得

※この経緯は私のコラムでも出てくる物件ですので省きます。

そんな物件に入居申し込みを入れてきたのが、

今回、家賃滞納で強制執行される西田（仮名）です。

この人物を紹介したのは、駅前にある普通の大手ＦＣ加盟店仲介業者さんでした。

ただ、最初から少し不審な点というか、分かっちゃいるがというか・・・

要は、この物件に住む代わりに条件が出されて、

『引越し代を出して欲しい』というものでした。

正直、この話しを聞いたときに絶対にヤバイ筋だと思ったのですが、

そこは築５０年！選り好みしていたのでは入居者なんて集まりません。

でも、あえて業界のタブーを書きますね

この方、生活保護を受給しているんです。

？、だから？？？って思いますよね？

だって、今回の転居理由は「足が悪いので１階に引っ越したい」だったんです。

コノ場合、自治体にもよりますが、間違いなく自治体から引っ越し費用が出るんです。

※もちろん確認したわけではありません。経験上の想像です。

自治体から出ているにも係わらず、大家からも取ろうとする。

こういった生活保護者は（元）暴力団関係者に非常に多いです。

なので今回のお話もお断りしようか悩みましたが、

コノ程度は乗り切る自信がありましたのでお受けいたしました。

※ココで重要なのが、申込書で人生を読むんです。

※たまに面談するといった方がいらっしゃいますが、現実的には意味がありません

それが平成２２年の２月の話しです。

その後、特に滞納も問題もなく時が過ぎていったのですが、

ある日、テレビが映らないとクレームがあり訪問してみると、

やっぱりあったよ・・・背中に絵が・・・・・・・

とは言っても、別にイチャモンをつけるでもなく、

普通に対応して普通に終わりました。（ただ単に接続端子が曲がっていた）

その後も特に問題なく時間は過ぎて行ったのです、

平成２４年の年初めから家賃が遅れ始めました。

１月分が入金が無く督促の電話をすると、

必殺：１月分の家賃が入っていませんよ

西田：あ～～、今月末に２か月分入れるよ

必殺：・・・・わかりました

※支払うと言う奴にこれ以上詰めにくいです。

しかし、１月末になると１ヶ月分しか入金しません。

督促の電話をしても、

必殺：月末に２ヶ月分の約束でしたよね？

西田：あ～、ちょっと入用があって１ヶ月分しか入れられへんかったんよ

　　　１５日に年金が入るから入れとくよ～

必殺：わかりました。

しかし、１５日になっても入金はありません。

次は何度電話しても出ません。

結局また月末まで待ったのですが、連絡も入金もありません。

そして月末、またもや入金がありません！！

必殺：また入金がありませんがどうされたんですか？

西田：あ～、ちょっと手違いがあってね、２～３日内には振り込んでおくよ～

必殺：間違いなくお願いしますね

西田：ハイハイ～

で、１５日まで待っても入りません！

必殺：西田さん！入金はどうなっているんですか？？？

西田：あ～、言ってたんやけどな？

必殺：言ってたとはどういう意味ですか？

西田：あ～、知り合いにいっといたんよ

必殺：なにを？

西田：だから家賃をさ

必殺：で？

西田：もう少しで入るから待ったってな～

西田：今月末には間違いないから

必殺：わかりました。

ココで私は西田の作戦に気付きました。

というのも、彼は払わないと言ったり声を荒げたりせず、

『ひたすら入金約束を繰りかえす作戦』と判断しました。

こういう方は任意の退去なんて絶対しません。

強制執行で追い出されるまで居座るんです。

ココから犯罪、ココまで民事というのを熟知していますので、

なにを言ってもノラリクラリしていて、逆にコチラが不当行為をするのを待っているんです（暴言を吐いたり、カギを換えてしまうといった行為）

これは早めに対処をと考え、滞納額が３ヶ月目に入ったところで、

明渡し調停を申し立てました。

 

次回につづきます。