強制執行シリーズの第6話です。
前回のコラム「強制執行してきました⑤」では、
執行官とともに4月3日に強制執行断行を実施する旨、
滞納者に伝えたのですが、
その後、滞納者から入金も連絡もなく、当日を迎えました。
※豆豆知識※
『強制執行断行』とは?
裁判所手続きに基づき、強制的に家財道具を搬出し
部屋を空室の状態にする行為です。
平たく言うと、合法に強制的に部屋から実力で追い出す日です。
大概の場合は、引越し(夜逃げ)している場合がほとんどで、
強制執行断行当日まで居座る人なんて滅多にいません。
当日、滞納者宅の建物前で裁判所執行官と待ち合わせて、
イザ!突撃です!!
滞納者宅の電気メーターを見てみると、
普通に回っていますorz・・・
こうなると引越ししていない可能性が大です。
執行官:居ますね~、
トントン!西田さん~!トントン
何度か呼び出しますが中から応答がありません。
うーーーん、緊張が走ります。
執行官がおもむろにドアノブを回すと、
ドアは施錠されておらず鍵は掛かっていませんでした。
執行官:西田さん~!入室しますよ~!西田さ~ん!!
声を掛けながら一歩一歩入室していきます。
部屋を見渡すと家財道具がそのまま残されています。
着の身着のまま部屋を出たといった感じで、
そのまんま残されています。
念のため、トイレや風呂場、ベランダに押入れと、
あらゆる場所をチェックしていきます。
幸いにも首は吊っていませんでした。
今回は、この様な事態も十分考えられましたので、
私(松葉杖で戦力にならず)と弟と掃除のおじさんを連れて来ていました。
【ココでワンポイント!】
強制執行断行は自分でも出来るのですが、
その際に必要なものは、
1、人手
家財道具をダンボールに詰め込んだりするのに人手を要します。
地域や執行官にも寄るのですが、全ての作業を1時間程度で終わらせないといけません。
2、保管場所
撤去した家財道具を1ヶ月程度保管しなければなりません。
私は、極力現地保管(滞納者宅で玄関ドア鍵のみ交換して保管する)をお願いしています。ただ、現地保管は認めない地域も多いと聞きますので、執行官に聞いてみてください。
もし、現地保管を認めてくれない執行官だった場合は、空室や倉庫などに荷物を移動して保管しないといけません。
今回は現地保管が認められましたので、
主だった家財道具を箱に詰め、
ベットや机などを一箇所に纏めれば終了です。
最後にドアに強制執行した旨を貼り付ければ終了です。
10時から開始して11時には終了いたしました。
後は、3週間程度の保管期限をつけて、
最後は競売にて自分が落札します。
落札が終われば、自分のものですので売ろうが処分しようが、
買主(私)の自由になるんです。
こんな感じで強制執行は進むのでした。
次回は4月22日の最後の処分編に続きます。
つづく
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