年間3兆円を動かす金融マン 仮面銀行マンK 降臨します。
はじめまして、仮面銀行マンKと申します。
現役の銀行本部審査マンとして、このコラムに参加させていただき、現在は、元です。
もちろん、不動産投資家でもあります。
(詳しくはプロフィールをご覧ください。)
このコラムを書くようになったきっかけ….。
巷では、元銀行員が教える銀行融資のノウハウ…..。
等々が見受けられますが、審査のプロであるわたしからすると、もう何年も前の話だったり、法律が変わっているのにそのままの話だったり….。
銀行や法律やお役所(金融庁等)も刻一刻と変わるわけで、そのような中、間違った情報や対応等で、投資家の方を惑わすのはよくないと常々感じていました。
なぜなら、わたしも不動産投資家のひとりだからです。
ある、セミナーに行った際、
元銀行員の講師が、(10年以上も前に退職している方)審査の申請書類(銀行ではりん議といいます)で、本部の審査役のハンコをもらうまで本部で待っていた。
というお話をしてみえたんですが、今はほとんどが電子決裁でして、ハンコは、認印ぐらいの価値しかありません。笑
りん議書もデータベース化されています。
聴いていて笑ってしまいました。
周りのみなさんは、真剣そのものでしたが……。
こんな些細なことならいいのですが、
保証人や契約書類等の法律変更が起きていますので、この場合、間違った情報は命取りになります。
ひとりの不動産投資家として、自分の役割を感じて、執筆することにしました。
前置きが長くなりましたが、
本題に……。
審査のプロが暴露する銀行の担保評価の仕組み
つまり、難しい言葉で言えば、積算価格と収益還元価格についてです。
不動産投資とは…..。
他人のお金で、自分の資産を拡大させていく…
しかも長期の融資を、低い金利で受けて…
つまり、
金融機関(主に銀行)がお金を貸してくれ、これを利用して資産と収入を拡大していくわけです。
通常、企業が運転資金を借りる場合、長くても5~7年が返済の期限です。
これが、不動産投資だと、10年、20年、超長期になると、
30年というローンも組めます。
では、なぜ不動産融資ではそんな長期の融資が組めるのしょうか?
それは、その物件の、耐用年数と、収益が上がる構造と、担保価格がポイントです。
耐用年数は、木造、鉄骨造り、鉄筋コンクリート造り等々で変わります。
収益が上がる構造は、説明する必要もないのですが、
もっとも重要なのは、担保価格つまり銀行が不動産を処分できる価格です。
銀行は、不動産投資家の融資が滞った時、通常は2~3回ぐらいが限度で、それ以上になると、当初契約した長期での返済はもうダメで、
一括返済を迫ります、(これを期限の利益の喪失といいます)
当然一括返済できるはずもなく、借主の意思に関係なく、競売にかけて、物件を売った代金から、お金を回収します。
その根拠が、銀行側からみると、積算価格という評価基準になってくるのです。
もう一つが、
その事業の収益性の観点からみると、収益還元価格という評価基準になります。
世間の不動産投資本には「どちらの評価も大事」と書かれています。
その通りです。
2つの評価基準があり、この2つの評価基準に達した物は、銀行の評価基準を満たしている…という事です。
(ただし、どちらも満たしているという物件はほとんどありません)
ここからが重要ですが、
では、銀行は、この2つをどのように組み合わせて評価しているのか?
これは、審査のキモになる部分ですので、詳しくはお話できませんが、この読者の方々だけには、その触りをお教えしますね。
それが、今後の銀行融資を引っ張る時の参考になるはずですから。
不動産融資の場合、新築を除き、大抵積算価格では、評価割れなることが多いです。
建物の評価次第ですが、中古物件の場合はまず割れます。
その際、収益評価と組み合わせて、積算価格40%と収益価格60%、積算価格50%と収益価格50%とか組み合わせて、評価してみるのです。
その物件の立地により、人気エリアであれば、収益評価を増したり….。
家賃保証が付いていたり……。
いわば、そのさじ加減が審査マンの力の見せ所でもあるのです(^O^)
金融機関によりその評価方法はまちまちでしょうが、
どこでもこの2つの加重平均で評価を出しているはずです。
参考になりましたか?
次回は、もう少し突っ込んで、
積算評価方法の具体的な内容についてお話しますね。
これを知れば、あなたも、銀行の立場からその物件を診ることがデキルようになります。
楽しみにしていてください。
PS:
お問い合わせは、楽待さんまでご連絡ください。
即答はできないかもしれませんが、できる限りご返答いたします。
ご遠慮なく質問してくださいね。
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