こんにちは、

主婦大家の蘭木(あららぎ)緑です。

 

大家業の傍ら、

建築士としての仕事もちょこっとしています。

と言っても、

相談(自称「おばさんコンサル」)が殆どです。

 

例えば、

リフォームの相談&プランニング、

新築のプランニング、

家の買い替え、

などなど、多岐に渡り、

その後はそれぞれの担当へ引き渡します。

 

女性(主婦)建築士としての視点、

仕事以外、つまり自分の不動産売買(自宅を含めて10回)の経験、

それにプラス、

子育て、海外経験、これまで生きた体験を生かして、

お役に立てる事は、嬉しい限りです。

とても楽しくて、当分辞める気にはなれません。

 

さて、

そんな仕事先で、

中古物件を買いたいと言う相談が一日で3件もありました。

 

今まで新築志向だった日本人の意識が、少し変わってきたのか?!

 

日本に戻って来て、大家を目指した2006年、

先ずビックリしたのが、

日本における中古物件の安さでした。

それと、

上物は、築年数でほぼ判断され、

木造ですと築20年で価値はほぼゼロに近くなってしまいます。

 

アメリカでは、インスペクションできちんと建物の価値を査定するのに対して、

日本は値付けが乱暴な一律査定なのです。

 

そこにチャンスがあると思って、価値のある中古を探して買って来ました。

 

日本人の新築志向に助けられて、ありがたいほど安く買えてきました。

 

そう思っていた私ですが、

一日に3人の中古物件希望の方の相談に乗り、

日本人の意識が少しずつ変わっているのを感じました。

 

そんな中、

お客さんの一人Aさんから、

A「中古と言っても、比較的新しい平成築以降が良いのでしょうか?」と、

聞かれました。

 

緑「そう一概には言えません。

私は色々な建物を見て来ましたが、

意外とバブル期に建てられたものが悪くないと感じます。

潤沢なお金が回って、それなりにしっかり建てられていると感じます。

むしろ、築年数は新しくても、バブル崩壊後の景気の悪いときに建てられて物件に、

ひどいと思うものが幾つかありました。」

 

すると、

 

A「やっぱり~、

実は今住んでいるアパートは築13年なんですが、

基礎にひび割れがたくさんあるんです。

床にボールを置くと、転がるし、コレって傾いているって事ですよね?」

 

緑「そう考えられます。

基礎にひび割れが多いと言う事は、

建物の構造に問題があるか、地盤に問題があるか、

不動沈下も考えられます。

 

A「それに、引き戸やサッシのたてつけも悪くて、、それもそのせいですか?」

 

緑「そう考えられますね。」

 

A「僕の友人はもっと古い築30年近いアパートに住んでいますが、

頑丈で全く問題ないと言っています。

さっきおっしゃった様に、バブル期のころですよね? 」

 

緑「勿論、個別の物件で全部違いますが、私はその傾向を感じています。」

 

Aさん「なるほど。。」

 

実際の例を、Aさんから聞かせてもらってとても参考になりました。

 

耐震偽装問題があった様に、

築年数だけで、良し悪しの判断はできません。

 

中古市場が活性化しそうな足音を聞きながら、

これからは買いにくくなるかも?と、

内心思った私でした。