こんにちは、上條直子です

昨日のコラム

「「解除権留保型ローン」で地獄を見た人の話①」
の続きです

 

たくさんの感想メッセージありがとうございました!

「上條さんは現金ボロ専門で、融資やローンの話とは無縁な気がしていたので意外でした」

と言われたのですが(笑)、

昨年秋からの体調変化により

しばらくボロちゃんの力技リフォームが難しそうなのと
最近、
ボロちゃんと同じくらい「新築」に興味があるので
知識欲の対象がやはり住宅ローンや融資になってきたのですよね

 

ボロちゃんについてももちろんまた書きますので
どうかこれからもよろしくお願いいたします!

 

さて本題に戻ります

 

知人を窮地に追い込んだいきさつとは!?

 

「ローン特約」「解除権留保型ローン」について
きちんと理解しないでいたせいで

 

ローン特約の期日を数日過ぎてから
契約の白紙解除を申し出た知人

 

そんな彼女に浴びせられた、驚愕の一言とは!?

 

「契約の白紙解除はできません」

 

「えっ!何故ですか!?ローン特約の期限の日までにローンが承認されなかった場合は、契約を白紙解除できるはずですよね?」

 

「期限の日までに「契約を解除したい」という連絡はされましたか?」

 

「・・・(していない)」

 

「期限の日までに解除のご連絡を頂かない限り、契約は有効なままで解除とはなりません」

 

「では、契約はもう解除できないのですか?
手付金(100万円)はどうなるのですか?」

 

「手付金が戻ってくるのは期限までに解除のご連絡をいただいた場合です。期限を過ぎてしまった今となっては、手付金はもう戻りません。

 

「では、期限までに連絡をしなかった私が悪いので、手付金はあきらめます。それで契約の解除はできるのですか?」

 

半泣きになりながら彼女がそう言うと

 

「できません。」

 

営業マンの非情な答えが・・・

 

「○○さんが手付金を流して(諦めて)契約の解除ができるのも、ローン特約の期限内のみです。期限を過ぎてしまってからの買主側からの契約解除は、売主から違約金を請求されることになります

 

「そ、そんな~!!手付金が戻らないばかりか、違約金まで請求されてしまうんですか(涙)!?」

 

目の前が真っ暗になり、呆然と立ち尽くす彼女・・・

 

そんな彼女を励ますように、
営業マンはまたまた驚くようなことを彼女に告げたのです!

 

「○○さんから期限までに解除のご連絡がなかったので、良かれと思って僕から売主さんへ「ローン特約期限延長のお願い」を差し入れておきました」

 

「何ですか?それ」

 

「ローン特約の期限を1ヶ月延ばしてもらったのです」

 

「つまり、どういうことなんでしょう?
1ヶ月後なら契約が解除できるということですか?」

 

「そういうことです。ただし、
○○さんには延長期限までに、融資を受けるべく真摯な努力をしていただかなくてはなりません。
1ヶ月の間に無事融資のめどが立てばめでたく契約完了となりますし、もし融資がそれでも付かなければその時は、今度こそきちんと期限までに解除のご連絡をいただくことで白紙解除となり、手付金もお返しいたします」

 

「分かりました!!ありがとうございます!!あと1ヶ月で、何とか他の金融機関で住宅ローンが借りられるよう頑張ります!!」

 

営業マンの機転により違約金の支払いも免れ、
1ヶ月間の猶予ができた彼女
さっそく金融機関回りを開始しました!

 

・・・

 

ところが・・・
何が原因かは分かりませんが
打診した金融機関でことごとく住宅ローンを断られてしまいました

 

そうこうするうち、延長の期限も迫ってきています
途方にくれた彼女は、営業マンに連絡しました

 

「いくつか当たってみたのですが、どこも貸してくれません・・・。
やはり今回は諦めて、契約を白紙解除したいのですが」

 

すると営業マン、

 

「ご安心ください!1つだけ、お金を借りられそうなところが見つかりました!!」

 

窮地に降って湧いたような救いの神!!
果たしてその金融機関とは・・・?

 

・・・

 

なんとノンバンクでした!!

 

「真摯な努力」ってノンバンクでお金を借りることなの!!?

 

ノンバンク。
読んで字の通り銀行にあらず。

スピーディーな審査や無担保OKだったりと使い勝手が良い反面

高金利が特徴でもあります

 

営業マンが持ち込んできたノンバンクの融資条件はこうでした

 

・借入2800万円
・金利3.9%
・期間34年
・返済月額12万円
・返済額合計5000万円

 

知人はぶったまげました
期間こそ予定していたフラット35と一年間しか変わらないものの
月額の返済金額は彼女にとって大変厳しいものだったからです

さらに35年間の合計ときたら!!

借入の倍以上です。

 

「とても無理です。この条件では契約できません!」

 

彼女は営業マンにそう訴えました
彼女がもともと最初に事前審査を打診していた金融機関の条件

 

・借入2800万円

・当初10年間の金利1.8%(11年目以降2.1%)
・期間35年
・当初10年間の返済月額9万円
(11年目以降9万4千円)
・返済額合計3871万円

 

というものでした
ノンバンクと比べると

返済月額は約3万円

返済合計はなんと1200万円近くも違います

 

彼女のノンバンク却下はもっともな言い分のように思えました

ところが営業マンは

またもや頭から氷水を浴びせるような一言を!!

 

「○○さん、当初の希望条件と違っても融資OKが出ている以上、その条件で契約してもらいたいのです。
それが「買主の真摯な努力」というものです」

 

…はぁ???
悪条件でも契約するのが真摯な努力??

 

この1ヶ月の間、
仕事の合い間を縫って必死に金融機関回りをしてきた彼女
その行為が十分に「融資を受けるための真摯な努力」に当たると思った彼女は
営業マンに対して猛烈に腹が立ったそうです

 

「冗談じゃありませんよ!私だって融資を受けるために努力しました!
それで融資が付かなかったからと言って、こんな(ノンバンクの)条件ではとても契約なんてできません!!」

 

「窮鼠猫を咬む」よろしく、猛り狂う彼女!!

 

「そういうお考えでしたら、融資が付くにも関わらず買主都合による一方的な契約解除ということで、違約金および損害賠償請求の可能性もありますよ!」

 

・・・

 

受けて立とうじゃないの!!
最初のローン特約の期限までに解除の連絡をしなかったことはたしかに悪かったけれど、延長期限が新たに設定されてからは自分なりに融資付けに奔走してきた!!

 

何をもって「融資を受けるための買主の真摯な努力」に当たるのか、法廷でもどこでもトコトン戦ってやろうじゃないの!!

 

怒文字

 

※写真はフリーイメージです

ついに全面戦争に突入か!?

 

そう思われましたが
事態は急展開し、あっけなく解決へと向かったのです・・・

 

知人を救ったローン特約の「ある」記載!!

 

結論から言うと
彼女は無事に契約を白紙解除し
手付金を取り戻すことができました

 

売買契約書のローン特約の条項に記載されていた一文が、彼女を救ったのです

 

その一文とは!!??

 

・・・

 

【ローン特約条項】
・借入予定額2800万円
・金融機関○○銀行
・金利1.8%(当初10年間・11年目以降2.1%)
・期間35年

 

このように売買契約書の中に明記されていたことから
彼女は救われました

「この条件で融資が下りた場合に契約します」という条件と

ノンバンクの融資条件とが著しく乖離していたために
契約の白紙解除が認められたのです

 

これがもし
・借入予定額しか書かれてなかったり
・金融機関名が書かれていなかったり
・ローン申込条件(金利・期間)の記載がなかったり

 

したら、理論上は
ノンバンクでも高金利でも融資が付けばどこでもいい
と解釈できます

 

恐ろしいことですね~!!

 

・・・

 

彼女は言いました
もし最初のローン特約の期限までにちゃんと解除を申し出ていたら
こんなに色々とこじれることも無かった、と

 

なまじ「ローン特約の期限の延長」がされたばかりに
たとえ契約書に当初のローン希望条件が明記されていても
その条件を逸脱してでもローン獲得を努力せざる得ない状況に追い込まれた

 

最後に彼女は
自身の自戒の念も込めて、
私に3つの鉄則を授けてくれました

 

①「解除権留保型ローン」は解除期限に注意!
単に電話で「解除します」ではダメ!
必ず書面(内容証明やFAXなど)で!

 

②借入金額・金融機関・金利・期間の4つは死守!
どれかひとつでも記載がない場合、自分にとって不利になる危険性があります
また、これらの記載を行わない業者は悪質とみて間違いなし!

 

③ローンが下りない時「もう買いたくない」はNG!
「本当にこの物件が欲しいのでローン獲得の為に誠実に努力しています!」
という姿勢を仲介業者や売主に示すことが大切!

「そこまで無理して欲しくないので~」などと言ってしまったり

故意に金融機関への融資打診や審査申込を行わなかったりすると
買主が不誠実と見なされ、手付解除(手付金を没収して解除)になってしまうこともあります

 

・・・

 

いかがでしたでしょうか?

 

住宅ローンにしても事業用ローンにしても
売買契約書にサインする前にしっかりとチェックしておきたいですね!

 

長々とお読みいただき、ありがとうございました♪