前回のコラムでは、前所有者の債権譲渡の重要性を書きました。

今回のコラムでは、実際に私が使用している債権譲渡契約書を公開させていただきます。

この書式は、私(必殺大家人)オリジナルの書式で、

前回の様な売主買主が滞納家賃の取り合いをするようなトラブルの経験から、

専門家に依頼して作ってもらった書式です。

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債 権 譲 渡 契 約 書 

吉田 麻呂(以下甲という)を譲渡人とし、株式会社必殺興業(以下乙という)を譲受人として、下記の債権につき債権譲渡契約を締結する。

第一条

 甲は乙との間で平成24年5月18日に売買契約を締結した大阪府大市中区出島町0丁0-0番(住居表示 中区出島町0丁0-0 吉田アパート100号室)の不動産にかかわる下記賃料債権を乙に譲渡する。

債権者    吉田 麻呂

債務者    滞納 太郎

債務者の住所 大市中区出島町0丁-0-0番 吉田アパート100号室

債権額    金1,480,000円

原 因    平成22年8月分から平成24年5月分までの賃料滞納

第二条

 甲は遅滞なく債務者に対し、確定日付のある内容証明郵便にて債権譲渡の通知をするものとする。

第三条

 債務者が第二条の通知前に債務の全部または一部を甲に弁済した場合、その弁済した部分につき乙は債務者に対抗できない。

第四条

 甲は当該債権につき全ての権利を放棄し、乙に対して一切の異議を述べないものとする。

第五条

売主及び買主は、本契約について紛争が生じた場合、大阪地方裁判所を合意による管轄裁判所とする。

この契約を証するため、契約書正本を2通作成し、署名捺印(記名押印)のうえ各自が保管する。          

                          平成  年  月  日

 

売主  住所:大阪市港区弁天0丁目0-30-0

    氏名:吉田 麻呂            ㊞

 

買主  住所:大阪府大市中区大北田町0丁00番00号 

    氏名:株式会社 必殺興業        ㊞

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この書式は、売主・買主との間で結ぶ契約書ですので、

双方が1通づつが(計2通)署名捺印する形になります。

 

しかし、債権譲渡と言うのは、売主・買主の合意だけでは成立しないんです。

売主・買主の次は、滞納者に対する債権譲渡通知が必要となるんです。

次回、楽待コラムでは「滞納者に対する債権譲渡の内容証明」を公開したいと思います。