プロローグ(見果てぬ夢)
10年たったら一国一城の主になる
「海賊王にオレはなる」というのは漫画ワンピースの主人公ルフィーの口癖ですが、かつて竹下総理も、自由民主党の田中派に属していたころ、「10年経ったら竹下さん」(つまり10年後には自分は総理になる)と言っていたそうです。(伝聞ですが・・・)
当時42歳の私も10年後にはたとえそれが
従業員一人だけの小さな会社であろうとも、
とにかく社長になっているつもりでした。
(もうその年を過ぎましたがまだ社長になれていません。現実は厳し~い)
会社を興して社長になりたいということは、一度は誰もが夢見ることでしょう。
私もそんな気持ちがふつふつとたぎってきたのは、その年の春に不本意な転勤を命じられた時からでした。
ちょうど世の中はミレニアムに沸いていましたが、私の気持ちは深く沈んでいました。
天職と思って(実はそれほどでも・・・?!)仕事に打ち込んでいても、
辞令ひとつで転勤を命じられるサラリーマンという身分を
初めて思い知った時でした。
といってもその当時は何をしたいとか明確な目標もなく、若いころからやっていた株式投資について、いくつかの本を読むことぐらいしかできませんでした。
当時は今はやりのデリバティブなどは巷にはなく(ソロスさんごめんなさい。私が知らなかっただけでした。)、株式投資はレバレッジが3倍程度の信用取引がせいぜいでした。
「この時にはすでに、私の時代は始まっているんじゃが・・・」(ジョージ・ソロス)
1990年のバブル崩壊で痛い思いをしましたので、損失を出してもあきらめがつく程度の金額で株式投資に試行錯誤していました。
そんな時に書店で一番目につくところに平積みされたある本を手にしたのです。
皆さんも一度は読まれたことでしょう。そうです2000年11月に初版が発行された
ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん 貧乏父さん」
です。私が手にしたのは、多分2001年の春ごろだったでしょうか。
天の声
私にとって、いやこれを読んでくださっている皆さんにとっても、不動産投資を志す者にとっては、バイブルのようなものではないでしょうか。
この中に書かれている
「自分のビジネスをもつ」「会社を作ってビジネスをもつ」の言葉が頭から離れなくなりました。
地の利
それまでの私は、金融商品の中でも安全確実なもの、例えば「一時払い養老保険」を毎年100万円ずつ預けて10年かけて元利合計を2倍にするような、利回りや元本が保証された投資を心がけ、それが実入りの時期を迎えていました。
つまり、不動産投資をするに足る、まとまった
資金が貯まりつつありました。
人の和
資金を貯めることができたのは、結婚してからも、収入の以下の質素な生活を心がけ、それに協力してくれた
妻のおかげでもありました。
時は今、
はやる気持ちを抑えて、
安全で
確実で
かつ、儲かる
自分ができる不動産投資を探し始めたのです。
『時は今天が下知る五月哉』・・・by明智光秀
オレは三日天下では終わらないぞ!
勤務先では、年齢からすればそろそろ管理職への道を考え始めるころでしたが全く興味がありませんでした。同僚たちを横目で見ながら
燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや
今にして思えば恥ずかしい。(私が燕雀でした。)
経済的自由を得るために、不動産投資を基軸とした会社を興す
まだ、そのときには遠い遠い「見果てぬ夢」でした。
本日のまとめ
「金持ちは資産を手に入れる。中流以下の人たちは
負債を手に入れ、それを資産と思い込む」
・・・・・ロバート・キヨサキ
やっと、本編を始めることができました。
次回からは第1章「起の巻」=1棟目の物件の購入
についてのエピソードをお話しします。
(おわり)
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