おはようございます。”かっちん”です。

物件を売る人ってどういう気持ちで売るのでしょうか?儲かるなら売らないのではないか?売るってことは儲からないからでは?と考えて、一歩を踏み出せない方も多いようです。今日は売る側の人の気持ちについて例を挙げて考えてみたいと思います

例1:区分を買った時のこと

バブルの清算ですわ」と力なさげに呟く高齢のご婦人。買った当時の金額の10分の1程度で売る日が来るとは夢にも思っていなかったとのこと。

そして「今から始めるあなた方は羨ましい。私たちとはスタートが違う…。」とおっしゃっていました。

バブルの頃は不動産神話のようなものがあり、不動産は絶対に値下がりしないと信じられていたそうです。そんな幻想は少し考えれば無理があることに気付いたような気もしますが、時代が錯覚させたのでしょうね

例2:親から譲り受けたはいいけど・・・。

RCファミリー物件を土地値以下(かっちん計算による)で購入した物件。売った理由を聞くと、「賃貸経営に自分は向いていなかった。親から譲り受けたが、はっきり言って負の遺産だった」と言い切ってみえました。

入居率が低く、資金繰りが厳しいからという理由で、空室はリフォームされず荒れ放題。リフォームできないので当然、新規の入居募集もできないという負の連鎖が生じていました。

例:地主が土地を切り売り

大手のTVコマーシャルをバンバンやっているアパート専門会社が建築をした鉄骨アパートを買わせて頂いたときの売り主様。

繊維会社を経営する名家だったそうですが、その方の代で会社は倒産。土地はたくさんあったのでアパートを建ててみたものの、まとまったお金が欲しくなったので売りに出したそうです。

仲介に入った業者の担当者や銀行の担当者を見下したような態度など、かなり高慢だな、という印象を持ちました。

遊びも派手だったようで、先祖の資産を随分食い尽くしたようです。

売主から学ぶ点

僕が購入させて頂いた売り主様の中には資産の持ち替えのための売却したという方もいました。

しかし”やる気が無くなってしまった”とか、”そもそも高い値段で買っているので儲かっていない”という理由で売却される方も大勢いました。

では、こういう物件を購入すると、結局儲からないのか?

僕の答えはNOです。

売主が「儲からない物件」と思って売却しようとしている物件でも、こちらが適正な価格で購入できればなんら問題ありません。(例1のように)

また、例2や例3のように、そもそも不動産経営に真剣に取り組まなかったことにより、うまくいっていない物件であれば再生の余地は十分にあります。(物件に対する仲介会社の負のイメージは付きまといますが)

なにより、バブルや親の資産と言った自力ではない”力”によって物件を手に入れた方は、経営に甘さがあるのかもしれません。そういった物件を底値で買うことができる努力と、次の世代に引き継がせるための教育を怠ってはいけないと、このコラムを書きながら改めて感じました。

今月の僕のコラムです。あわせて是非お読みください。

6月1日掲載→事業規模の拡大を目指すか自己資本比率のアップを目指すか?

6月2日掲載→自己資金が1000万円必要。でも手元の自己資金は500万円。

6月3日掲載→買うかどうか迷ったけど買わなかった物件

6月4日掲載→良い物件なら売るわけない!? 売りに出されている物件では…?

6月5日掲載→アパートローンの金利は○○%以上でないと儲けが出ない。

6月6日掲載→銀行から融資を受けやすくするための小さなコツ。

6月7日掲載→不動産経営に役立つスマートフォンの使い方。

6月8日掲載→デッドスペースを利用して収益アップをはかりましょう。

6月9日掲載→当たり前のアパート経営の1歩先を考えさせてくれた物件。

6月10日掲載→5000万円の物件を買っても大家が手にするのは10万円くらい。

6月11日掲載→目標のキャッシュフローを上方修正。

6月12日掲載→「新築区分マンション投資」の営業マンに逃げられました。

6月13日掲載→土地持ちの方がアパートを作ってもうまくいきません。

6月14日掲載→考え方を変えれば、アパートの利回りは「倍以上になる」?

6月15日掲載→買主側の仲介業者も売主側の仲介業者も考えることは同じ。

6月16日掲載→2週間で外壁塗装ができました。”退色しにくく””普通”が狙い。

6月17日掲載→1棟物件か区分所有か?それぞれのメリットとデメリットの確認。

6月18日掲載→突風によるソーラーパネルへの被害から見るリスク回避の方法論

6月19日掲載→管理の仕事ってなんだろう…。自主管理についても考えてみる。