地方学生物件が空室だらけで大失敗、原因は「管理会社」だった!

不動産投資では、先輩大家さんの「失敗事例」から多くのことを学ぶことができます。

今回紹介するのは、「管理会社」が原因で、所有物件が空室だらけになり、撤退することになってしまった…という大失敗を経験した「掃除屋さん大家」さんのエピソードです。

国立大学に近い中古アパートを購入、学生需要もあって安定経営ができるはずでしたが、一体なぜ、失敗をしてしまったのでしょうか? そして、どうすれば未然に防ぐことができたのでしょうか? 掃除屋さん大家さんに、当時を振り返ってもらいました。

学生需要を見込んで買ったのに…

掃除屋さん大家さんが購入したのは、以下の物件。当時は大家歴3年目だったそうで、「とにかく物件が欲しい気持ちで、手当たり次第に見ていました」と、当時を振り返ります。

■物件情報
所在地:中国地方
購入価格:約2000万円
建物構造:軽量鉄骨造
間取り:1K×12戸
築年数:20年前後
表面利回り:14%

そんな中、インターネットで見つけたのがこの物件でした。周辺相場より1割ほど安く、建物の状態も良好。さらに国立大学のキャンパスが近くにあり、学生からの需要が見込めそうだったことが購入の決め手になりました。

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年間100万~120万円ほどのキャッシュフローが出ると予想し、利回りは16~18%ほどを想定していたそうです。ところが…。

管理会社の対応が悪化、空室が埋まらない!

購入してすぐ、物件のリフォームを行った掃除屋さん大家さん。クロスをアクセントクロスに変えて家電を入れ、学生からの人気を高める作戦をとりました。

そのおかげか、しばらくは順調に入居付けができていました。しかし、1年ほど経った頃から、急速に空室が埋まらなくなっていったといいます。

原因は…管理会社の対応が悪化したことにありました。

その管理会社は大手不動産会社のフランチャイズで、管理戸数も多い店舗でした。しかしあるときから、電話をしても折り返しもなければ、修繕の見積もりを依頼しても返事が来なくなりました。さらには、退去があってもその連絡すらないのです。

「私はこのエリアで物件を1棟しか持っていませんでしたし、この物件の賃料も低かったので、それが原因なのかな、と思っています」。掃除屋さん大家さんはこう分析します。

大手に任せておけば安心だと思っていましたが、そうではありませんでした。このエリアには一棟RC物件を何棟も持っている地主の顧客も多いので、私の物件の管理の仕事がなくなっても痛くもかゆくもないという感じでした」。

空室率30%超えで収支が悪化…

稼働率はどんどん低下し、キャッシュフローもほとんど出なくなってしまったというこの物件。フリーレントをつけても効果がなく、賃料アップに向けた改装はおろか、最低限の修繕を行うことも厳しくなってしまいました。

赤字にならないようにとさまざまな対策を講じましたが、結局、購入から2年後に物件を売却することに。

売り出し価格は2300万円としたものの、指値が入って最終的には2100万円になってしまいました。売却益はほとんど出なかったそうです。

管理会社は、事前に複数社をチェック

掃除屋さん大家さんはこの物件を振り返り、「学生向けなら入居が見込めるだろうと安直に判断してしまいました」と話します。

また物件を購入する際、管理会社との契約を引き継ぐケースは多いものの、良い関係づくりができる会社かどうかは購入前に見極めておくことが重要だと感じているそうです。

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掃除屋さん大家さんは、現在では管理会社の評判を確かめるため、事前に4社以上の仲介会社にヒアリングを行っているのだそう。

「良い管理会社の条件は、その後のアクションがあるかどうかだと思います。訪問時に愛想が良くても、数日以内に物件の写真をとりにくるなど、次のアクションを起こしてくれなければ、管理の優先度も下がる可能性が高いと思います」。

 

掃除屋さん大家さんの事例からも分かる通り、管理会社の良し悪しは、賃貸経営の成否を大きく左右する重要な要素です。そして同時に、賃貸経営には欠かせない重要なパートナーでもあります。今回のように「大手だから」という理由だけでは必ずしも安心できません。

自分の物件を任せられる管理会社と出会うためにも、複数の管理会社をしっかり比較して、最適な選択をしていただければと思います。そのためにも、「楽待の一括見積もりサービス」をぜひ活用してみてください。

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(参考)地方学生物件、空室埋まらず2年で「撤退」した投資家の後悔