新築でなければ出来ない!! お洒落に差別化できる部屋作りのポイントとは?

五十嵐 美帆さん 
投資エリア:神奈川県
保有物件:新築5棟51室(うち、1棟新築中)
年間家賃収入:2190万円

新築物件概要【新築中】

物件価格(土地+建物)
8250万円
構造
木造
完成時期
2016年3月(予定)
年間家賃収入
736万8000円
施工期間(企画~完成まで)
約10カ月
想定利回り
8.93%
エリア
神奈川県横浜市

1棟目で失敗……物件を手放し、新築に路線変更

私は1棟目に、中古のRC物件を購入しました。地方で高利回りでしたが、3人の子持ち主婦の私がおいそれと遠方の物件を見に行けるわけもなく……だんだん管理が難しくなってきたのです。

また、購入前のリサーチが甘かったことから、想定よりも低い家賃収入、高い経費、多額の固定資産税で、収支もあまり良くありませんでした。しかも隣地との境界線が非明示だったせいで、トラブルや大規模修繕が発生しました。さすがに自分には手に負えないと感じ、1年半ほどで売却しました。最初の投資は失敗してしまいましたが、手間のかかる物件は私には合わないと分かったことは良かったと思っています。

実は、その物件より少し遅れて近場の新築物件を購入していました。手間もコストもかからず多くのキャッシュフローを得られたことから自分に向いていると感じ、近場の新築物件を買い進めることにしました。

土地と建物のセットで新築を購入!

その後、4棟の新築物件を購入しました。1~3棟目は土地+建物の建売、4棟目は施工会社からの提案です。

物件

(左)神奈川県横浜市、6520万円、木造、年間家賃収入613万9000円、利回り9.4%
(右)神奈川県横浜市、8520万円、木造、年間家賃収入823万2000円、利回り9.6%

物件2

(左)神奈川県川崎市、8980万円、木造、年間家賃収入849万6000円、9.4%
(右)神奈川県川崎市、1億5561万円、鉄骨造、年間家賃収入1308万円、8.4%

4棟目は施工会社からの提案だったので、物件の企画を変更できないものもありましたが(間取りなど)、他の部分で新築ならではの工夫を施すことができました

例えば床は、施工会社が独自に輸入している耐傷性の高いノンワックスの床板を使っています。貼り付けずに組んであるだけなので、もし傷がついたとしても1枚だけ交換することができ、長期的なコスト削減にも繋がります。

また、ロフト付きの部屋には、天井高の壁にアクセントクロスを入れました。迫力のある素敵な部屋になり、大変満足しています!!

ロフト

アクセントクロスで差別化

今の入居状況は、ちょうど更新の時期と重なったこともあり、満室1棟、1室空き1棟、2室空き2棟となっています。しかし、退去されてもすぐに次の入居者が決まっている状況です! 入居者の属性については、中古より新築の方が「法人契約」が多いです。「周辺家賃より少し高いが、会社が出してくれるなら新築のきれいな部屋に住みたい」というニーズがあるのではないでしょうか。

そして現在、5棟目を新築中です。新築物件購入までの一連の流れを理解できたので、今回は初めて自ら土地を探し、物件の企画から携わることにしました。しかし、早速ある困難にぶつかったのです……。

土地探しで、思いも寄らぬ落とし穴が……

良い土地をうまく探し出せても、自分が欲しい戸数を確保できず、結局収支が合わないことが多くありました。提示されている建蔽率や容積率から、自分なりに戸数や各戸の平米数などを計算してみるのですが、共用部の面積確保のために必ず小さくなってしまうのです。

今回も20㎡×12戸入る計算でボリューム図を依頼しましたが、頑張っても18~19㎡×9戸しか入らないと言われました。収支が合うように土地価格の指値交渉をしたりと、難儀しました。

このように、土地から新築を建てる場合、想定していた建物が建てられないと後で分かることもあります。そうなってはせっかく購入した土地も台無しです。安易に土地を購入せず、自分の納得いく収支を得られるかどうかが確実になってから決済するようにしましょう。不動産投資はスピードが大切ですが、慎重に買いを進めることも重要です。

施工会社選びのポイントとは?

土地を見つけてからはスピード勝負。ですが、施工会社1社1社に見積もりを依頼するのは大変です。そんな時は、「大家さんの味方」のような一括見積もりのサイトを活用すれば、効率良く施工会社と繋がりを持つことができるでしょう。

私の場合は、建売3棟を施工してくれた会社にお願いしました。他社にもボリューム図や見積もりを依頼しましたが、部屋の広さが一番とれていて、一番安い見積もりを提案してくれたからです。また、施工や対応が良いことは建売を購入していて分かっていたので、それも決め手になりました。

私は、良い施工会社を見極めるために以下のことを実践しています。

○売買仲介業者や大家さん仲間とのお付き合いの中で、評判の良い施工会社だけでなく、評判の良くない施工会社の情報も収集する
○いろいろな施工会社の新築アパートを実際に見に行き、内覧して間取りの特徴や施工の丁寧さをチェックする
○施工会社に出向いてアパート建築に対する思い入れや会社の方針などを伺う

常にアンテナを張ることで、自然と目利き力が身に付きます。また、施工会社の財務状況などが分かればさらに安心してお任せすることができるでしょう。

また、施工会社と契約する前には見積もり以外に発生する費用がないか? 竣工が遅れた場合はどうなるか? など、考えられる心配事を一つずつ確認してください。なるべく自分が損害を被らないように、建築請負契約を結ぶことが重要です。

物件のコンセプトはどう決める?

土地を選んで、お願いする施工会社も決まったら、いよいよ物件の企画です。

私は基本的に、「物件の立地や間取りから、どんな入居者が入るか」を周辺の不動産業者にリサーチした上で、「どんな入居者に入ってほしいか」「この物件が提供できる居住空間は何か」「競合優位性は何か」ということを考えて物件のコンセプトを決めました。

それに合わせて、施工会社が提案してきた外装のイメージパースからデザインを選び、ドア、サッシの色やデザイン、さらに内装の床、建具の色、クロスを決めていきます。内見者に印象付けるために物件コンセプトに合わせてアクセントクロスを入れる場合は、ショールームに足を運んで選ぶこともあります。

今回の物件は、横浜駅東口から自転車で5分ほどの立地で、横浜ベイエリアにもほど近く、オフィスビルや予備校が立ち並ぶ先にある物件なので、知性、情報、知識といったキーワードをコンセプトに物件名の設定などを企画中です。実際に施工に入っており、物件の完成が今から楽しみです!

新築は建てて満室になってしまえば、ほとんど修繕が発生することもなく管理も楽です。そのためにも、立地、家賃設定のリサーチ、施工会社の選定、物件コンセプトの設定、管理会社の選定など、購入する前、建つ前にできる準備は怠らずに行ってくださいね!

 

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