知らないだけで利回りが3%下がる原因にも!? 新築物件のとある特性とは?

野島 大地さん (仮)
投資エリア
北海道
保有物件
新築1棟、中古14棟
年間家賃収入
約2200万円

新築物件概要

物件価格(土地+建物)
4337万円
構造
木造
完成時期
2007年4月
年間家賃収入
308万円
施工期間(企画~完成まで)
8カ月
想定利回り
7.1%
エリア
北海道

北海道札幌市 木造 利回り7.1%

良い中古物件が見つからない! そこで、利回り10%の新築を企画!

11年前に新築物件を建築しました。当時も今と同じような市況で、買い進めたいのに自分が希望するような条件の中古物件がなかなか見つからなかったんです。それならば、自分好みの物件を作ってみようと考えたのがきっかけです。

新築物件はいかに利回りを確保するかが重要だと考えていたので、「利回り10%で2LDKのファミリー物件」の企画が可能な業者をまずは探すことにしました。そこで、自分で探した3社の建築会社にメールで問い合わせをしたところ、その内の1社から「可能」と返信をいただくことができ、そのまま土地探しからお願いすることにしたんです。

なぜ!? 想定外の出費が発生!

新築用の土地はすぐに見つけていただくことができ、順調に話は進んでいきました。しかし、内外装のデザインや設備を決める際に、約150万円分の追加工事が発生してしまったんです……。

その1つが、駐車場のロードヒーティング(路面の凍結防止)の設置です。想定外の出費でしたが、積雪のある北海道なら当然つけるべき設備のため、追加工事をお願いしました。しかし、そもそも当然つけるべき設備がなぜ最初からプランに組み込まれていないのか不思議に思ったのを覚えています。

新築物件の場合、予算をもとに内外装や設備の標準プランを出してもらうのですが、今回の建築会社の場合はその内容が不親切だと感じましたね。

結果的に、利回りは8.2%まで下がってしまいました。想定以上に下がってしまったので躊躇しましたが、最低ラインだと考えていた8%を維持できていたので、そのまま進めることに決めました。

 新築物件の利回りがどんどん下がっていく……。

その後は問題なく工事も進み、無事に物件が完成しました。新築物件は思った以上に人気が高く、満室でスタートを切ることが出来ましたね。しかし、初めての入居者が退去した後に問題が発生しました。次の入居者がなかなか決まらず、空室期間がどんどん長引いてしまったんです。

しばらく時間が経ってから気づいたのですが、最初に設定した家賃は近隣の相場より1万円高かったことが原因でした。いわゆる新築プレミアムです。この家賃設定は建築会社から提案いただいたものでしたが、全く考慮に入れていなかったですね。

すぐに家賃を1万円下げたところ、入居者は無事に決まったので安心しました。しかし、この家賃の下落も考慮すると、最終的な利回りは7.1%になりました。企画当初の利回り10%から、だいぶ下がってしまいましたね……。

失敗から学んだ2つのポイントとは?

新築物件の特性を事前に理解した上で収支を想定しておけば、ここまで想定の利回りがぶれることはなかったと思います。また、今回は想定利回りの高さばかりを重視して業者を選んでしまいました。新築物件は専門的な知識も必要なので、その部分を補ってくれるようなパートナーとなる業者と協力しながら進めていった方が効率が良いと思います。

今回の新築物件は保有して11年を迎えますが、いまだに手間がかからない優秀な物件です。適正家賃であれば高い入居率を維持できますし、入居者属性も良いです。また、大きな修繕費も発生しないので安定して運営することができます。

こういった新築のメリット生かして収益を最大化させるためにも、事前準備・業者選びは慎重に行うことをオススメします!

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