費用を抑えつつオシャレにするためには? 格安リフォーム3つの魔法

写真© fotolia-kelly marken

写真© fotolia-kelly marken

おばんです!ガラガラボロボロ物件「ガラボロ不動産」投資家の広之内友輝です。北海道小樽市の34戸中25戸が空室の物件を、利回り74%・年収約1000万円の物件に再生するなど、ガラボロ物件の再生を中心に国内外23棟260戸に4億円あまりの投資をしています。

ガラボロ不動産投資で特に気を付けるべきこと

私が考える「ガラボロ不動産投資」とは、「管理が悪い物件を格安で購入、チームで再生し、低価格で賃貸し、売却する不動産投資」です。不動産投資は様々な戦略がありますが、私は「最低限の自己資金で最大の効果を得る不動産投資」がガラボロ不動産投資だと思います。

「最低限の自己資金」で効果を得るため、特にガラボロ不動産投資で気を付けるべきなのが「何にお金をかけないか」です。

なぜかというと、ガラボロ物件は、お金をかけようと思えばいくらでもかけられるからです。無論、不動産投資に修繕は必須ですが、特にガラボロ物件の場合、時に「爆破して建て替えたくなる」ときがあります。

つい最近も「床が抜けている物件」とか、外廊下の手すりが錆びてボロボロになっていて「もたれると2階から転落する物件」を再生していますが、こんなのをまともに修繕していては数百万円飛びます。さすがにこのような例は修繕費をあらかじめ計算して投資するかどうかを決めます。

「お金をかけないものを選ぶ」で特に重要なのは、「内装のリフォーム」です。内装は退去の度に修繕を検討しなくてはならない、「頻度が高い修繕」だからです。さらにガラボロ物件の場合、物件の魅力に乏しいので、せめて室内はきちんとしないと入居が決まらないのです。

しかし、内装にバンバン費用をかけてよい投資家はともかく、基本ガラボロ投資家は、私を含め自己資金をとにかく抑えて投資をしたい方が多いです。では、お金を抑えてオシャレできる、効率のよいリフォームとはなんでしょうか? 私の内装リフォームの核心は、これです。

「フォーカルポイントを作れ!」

フォーカルポイントは3秒で第一印象を左右する

フォーカルポイントとは、要は「注目する点」という意味です。人間の場合、第一印象を与えるのがおでこから胸元と言われ、ここがフォーカルポイントです。このフォーカルポイントで人間の第一印象は3秒で決まり、その後覆すことは困難と語る専門家もいらっしゃいます。

入居希望者が物件を内見する際も同様で、第一印象はぱっと作られるものなのです。例えば、玄関を入るとします。まずどこを見るでしょう。当然、正面です。そこに素敵な季節の花が飾ってあったら、第一印象はその花で作られるのです。

フォーカルポイントを格安で作る3つの魔法

ただ、この「フォーカルポイント」も、費用をかけて作るとなると大変です。そこで、費用を抑えてフォーカルポイントを作る代表的な魔法を3つお教えします。

(1) 光の魔法~5999円のライトで利回り5000%の効果を

写真1

写真1

簡単かつ効果が高い魔法は「光の魔法」です。これは私が北海道室蘭市の学生向けアパートを再生した写真ですが(写真1)中央で使われているのが格安家具店で売られている5999円のスタンド照明です。ちなみに、壁紙は張り替えしていません。こうしてみると、注目点が照明であることをご理解いただけるのではないでしょうか。これで空室だった部屋が家賃25000円で決まりました。照明費だけで計算すれば利回りは5000%です。

写真2

写真2

また、天井照明はいわゆるペンダント照明でなく、LEDのリモコンシーリング照明にします(写真2)。これで「寝っ転がりながら照明をOFFにできます」とくつろぎをPRしています。20代までの入居者を想定する物件では、ライティングレールにして、壁のポップアートなどを照らすようにすると個性的な印象を与えられます(写真3)

写真3

写真3

(2) ツヤの魔法~光るものは徹底的にピカピカにする

この魔法も特に意識しています。トイレ、キッチン、風呂など水回りが汚いと、非常に悪印象です。しかし水回りをリフォームすると簡単に10万円~50万円かかってしまいます。ここまで費用をかけられない場合は、蛇口を新品にするだけでも効果的です(交換前写真4、交換後写真5)。これだけなら、費用は工賃合わせても2万円前後です。

写真4

写真4

写真5

写真5

他にも、手で触る部分をピカピカにすることも効果的です。例えば、ドアノブ。室内ドアの交換となると数万~5万円程度は予算が必要ですが、ドアノブだけなら5000円前後です。また、浴室の場合、蛇口と並んでおすすめなのが、鏡の交換です。これだけでも見違えるように清潔感が増します。

(3) ワンポイントの魔法~あえて目立つものを

写真1でも、照明以外にも様々な小道具が使われています。「レースカーテン」と「インテリアフレーム」がそうです。このように、壁紙の状態がある程度きれいであれば、張り替えなくてもフォーカルポイントを作ることで印象を上げることができます。

他にも、ワンポイントのフォーカルポイントといえば、例えばドアチャイムです。交換前と交換後では、周囲の壁の印象まで変わってしまいます(交換前後写真6,7)。

写真6

写真6

写真7

写真7

写真8

写真8

さらにワンポイントで効果的に印象をアップできるのが浴室です。浴室の修繕や、3点ユニットバスの新調・分離はかなり高額です。こんな時も「カッティングシート」や「鏡」を用いると、「ホテルタイプの部屋です」と印象を良くすることができます(写真8)。
お部屋の顔となる大切な玄関も、昭和のフロアクロスから、明るいクッションフロアに張り替え、壁紙もあえてレンガ調など目立つものにして、おもてなしのスリッパを用意すれば見違えるようになります。(内装前写真9、内装後写真10)

写真9

写真9

写真10

写真10

このように、小物設備を入れ替える、また、ちょっとしたものを活用するなどして魅力ある「フォーカルポイント」を作ることができれば最低限の費用で最大の効果を得ることができるのです。
ガラボロ物件、どこまでリフォームを行えばよいかわからない……という方は、まずは「フォーカルポイント」を意識してリフォームしてみてください。

費用を抑えてリフォームしてくれる会社を探す!!