ここ数年、中古物件の価格が高騰していることから、注目されている新築物件。楽待が実施したアンケートでも全体の7割もの投資家が「収益物件の新築をしたことがある、あるいは検討したことがある」と回答しています。
新築物件を建てて成功している投資家からは、「新築物件は入居付けが楽」という声を多く聞きます。実際に物件が完成する前に満室になったり、退居が出たとしても入居者がすぐ見つかるなんてことも珍しくありません。
その一方で、「新築物件が完成してしばらく経つのに入居者がなかなか決まらない……」という投資家もいるようです。これでは多額の建築費用を投資したにも関わらず、収益が全く出ないなんてことにもなりかねません。
「満室で儲かる新築物件」「空室で儲からない新築物件」この差は一体どこにあるのでしょうか?2名の投資家の事例を比較してみましょう。
新築物件なのに空室率が75%! その原因とは……?
最近、楽待コラムニストの戸田匠さんが保有する物件の隣にある築古アパートが、新築に建替えられたそうです。しかし、物件が完成してから4ヶ月経過しているにも関わらず、全8戸中2戸しか入居者が決まっていない状態……。なんと空室率は75%!!
新築物件なのに空室率が高い原因は、「家賃設定」にあるのではないかと考えた戸田さん。戸田さんの物件は2LDKで7万円の家賃に対して、そのアパートは1LDKで約7.8万円!新築だとしても、その地域にしてはかなり高い印象を受けたそうです。
家賃設定が高い理由は建築費の高さにあると戸田さんは言います。表面利回りを担保するために、高い建築費から逆算して家賃設定をした場合、相場とかけ離れた金額になってしまうことも……。
実際、そのアパートは建築費が高いことで知られている建設会社が施工していました。1級建築士資格を保有する戸田さんが施工例を元に坪単価を計算したところ、軽量鉄骨造で約85万円!豪華なRC造が建てられてしまうほど高い坪単価だということがわかったそうです。
満室時想定家賃収入をベースにした表面利回りが高くても、空室だらけの新築物件では収益が出ないなんてことは、皆さん容易に想像できるでしょう。適切な費用で建築してくれて、適切や家賃設定を提案してくれる業者を選ぶことが成功への第一歩なのです。
8月の閑散期に募集したにも関わらず、1ヶ月足らずで満室に!
一方で、新築物件が完成する前に満室にすることに成功したのが楽待コラムニストの脇太さんです。8月の閑散期に入居募集を開始したにも関わらず、なんと1ヶ月足らずのスピードで満室になったそうです。なぜ脇さんの新築物件は人気があったのでしょうか……?成功のポイントを2つご紹介します。
1つ目のポイントは、周辺の物件と大きく差別化できたことです。脇さんの物件は、オートロック・独立洗面台など充実した設備のほか、室内に階段を2つ設置して1Kなのに3階建てのようなめずらしい間取り。
トイレにはアクセントクロスを使用して、印象づけを狙うなど細かいところにも気を配った物件ですが、家賃は相場と同じ価格帯に設定したことでオトク感を演出。自分が住みたいと思うような物件をイメージしたそうです。
物件企画は基本的に業者から提案されたもので進めたという脇さん。提案力の高い業者をパートナーに選べば、初心者でも問題なく取り組めると言えるでしょう。
2つ目のポイントは、新築にかかる費用を抑えたことです。今回の新築物件は土地から仕入れており、依頼する業者選びにもこだわったそうです。脇さんは土地に対して100万以上、建物に対して20%以上の利益を抜いている業者の場合は、割高な可能性があるので注意が必要だと言います。
このように、新築物件の投資では業者によって建築費用や提案力に差が出ることがわかりました。儲かる新築物件を建てるには、収益物件の新築に強い業者を見つけることが成功への第一歩と言えるでしょう。
「大家さんの味方」では、土地探しから建築まで手伝ってくれる業者と、建築だけを行う業者、大きく分けて2種類の業者がエリアごとに登録をしています。まずは複数の会社の提案内容や費用を比較し、あなたの希望に合う新築物件を建ててくれる会社を見つけてみましょう!